(2020-7-23更新)
新入社員研修が終わり、職場に配属され始めると問題になるのが、
「あの新入社員、電話を取らない」
本人も電話が鳴っていることに気付いているが、なぜか取ろうとしないので、周囲が怒り出すのも無理はありません。
でも、新入社員が電話を取らないのは、ある理由があるからです。
今回は、新卒社員が電話に出ない理由と、電話が怖くなくなる対処法を解説します。
なぜ新入社員は電話を取らないか?
電話を取る重要性が分かっていない
社会人経験が長くなると、電話の重要性が身に染みてきますが、新入社員には電話を重要だと思っていない人が多く、
- 「電話は最優先して取る」
- 「3コール以内に取る」
こんな当たり前のビジネスマナーが、新卒社員は理解しているとは限りません。
「顔の見えない相手からの電話だからこそ、率先して出なければならない」
こんなことを口で教えても、上の空ではないでしょうか。
例えば、自分の携帯が鳴っても、出たくない時は「あとで折り返せばいい」と考えるのと同じで、待たせずに出なければならないという緊張感が、まだ備わっていません。
自分の電話が鳴っていない
電話番号が「1人1台」か「2人で1台」で割り振られている職場では、部署内の他の電話が鳴った時も、
「自分の電話が鳴っていない」
と取ることはありません。
同様に、隣の部署に誰もいない時に、この隣の部署の電話が鳴っても、取ろうと思わないのです。
まだ、他人宛てや他部署宛ての電話、オフィス内の電話が鳴った時に、「うちの会社にかかってきた」という広い視野で考えることができていないためです。
こんな時は、先輩たちが走って電話を取りに行く姿を見せることで、電話を取る重要性が分かってくるようになります。
取ろうと思う前に先輩に取られた
新入社員は、電話を取るのが遅いので、先輩たちに取られてしまい、益々取ることができなくなる場合もあります。
例えば研修では
「電話は3コール以内に出ましょう」
と教わるけど、実務の場では「2コール目が鳴った瞬間」に出ることが多いので、新卒社員がためらっている間に先輩たちが取ってしまうということが起きてしまいます。
ここで、新入社員に「早く出ろ」というと、逆にプレッシャーになって委縮してしまいますので、少しずつ慣らせてあげましょう。
電話が怖い
ネット世代の若者たちは、メールやSNSでコミュニケーションをすることが日常なので、「わざわざ電話で話すの?」と疑問に思う人もいます。
また、就活で覚えた敬語も、採用担当者や面接官相手なら話せるが、実際の顧客相手になると、途端に緊張してしまうことがあります。
さらに、1回でも電話応対で失敗してしまうと、それが「トラウマ」となり、次から電話を取ることが怖くなってしまう人もいます。
電話を取るための克服方法
1.電話の応答集を暗記する
- 「ただいま、○○は席を外しております」
- 「折り返しお電話差し上げます」
などの電話トークがスラスラ出てこなければ、いつまで経っても上手に応答することができません。
入社時の研修では、電話応答は必須で、かける側と受ける側に分かれた「ロールプレイング」なども行ったと思います。
研修時の資料には、応答例が載っていますし、以下の関連記事でも紹介していますので、丸暗記して何度も声に出し、つっかえずにスラスラ言えるまで練習しましょう。
電話トークがスラスラ言えれば、それだけで自信につながりますから。
【関連記事】
ビジネスで使うと恥をかく!会社でよく耳にする間違い敬語10選
2.よく電話がかかってくる企業、担当者名を覚える
電話を取りたくない理由の一つに、
「相手の会社名、名前が聞き取れない」
ことが挙げられます。
それならば、解決方法は簡単で、
「よくかかってくる会社名、担当者名をリスト化して覚えてしまう」
もちろん、全部は覚えられないかもしれませんが、上位50社とか限定して覚えるだけでも、知っている社名がある分、気持ちに余裕ができます。
電話が怖いと怯えているくらいなら、相手の社名、担当者名を覚えてしまった方が、どれだけ気分が楽になるでしょうか。
3.新入社員は失敗しても許される
最後に、新卒社員の特権として、
「新入社員と言われている間は、失敗が許される」
このため、電話の応対でミスをしても、相手企業も「新卒ね」と寛大にみてくれますので、ミスが許される間にたくさんミスをして、少しずつ成長しましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
新卒社員が電話に出ない理由は、「電話の重要性が分かっていない」と「怖い」に尽きるでしょう。
この場合、「出ろ」と叱ってしまうと、逆効果なので、
- 電話の重要性
- 怖い場合の克服方法
をしっかりと教えることで、徐々に取ることができるようになりますので、温かく見守ってあげましょう。
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