ビジネスマナーのうはの管理人やおです。
敬語って難しいですね。
尊敬語:「相手に敬意を示す」
謙譲語:「自分を下げて相手を立てる」
結果的に、どちらの敬語も相手を立てることに変わらないですが、使い方を間違えてしまうと相手の気分を害してしまうのが敬語の難しいところです。
苦手にしている人が多いけど、実は一度身に付けてしまえば怖いことはありません。
この記事では、尊敬語と謙譲語が使い分けられるように例文で解説します。
敬語は3種類
尊敬語は敬意を表す
尊敬語は、相手の言動などに敬意を表すもので、相手が主体の時に使います。
説明が分かりにくいと思いますが、ひと言でいうと「目上の人の言動を尊敬する」と覚えておけば間違えないです。
- 「部長がお話になる」
- 「お客様がいらっしゃる」
- 「召し上がってください」
どれもビジネスでは頻繁に使う言葉ですので、正しく使いこなしたいですね。
謙譲語は自分を下げる
謙譲語は、自分の言動などを下げることで、相対的に相手を立てる時に使います。
ひと言で言い換えると「目上の人の前で、自分の言動を下げる」と覚えれば分かりやすいですね。
- 「資料を拝見しました」
- 「これから伺います」
- 「いただきます」
相手の行動は尊敬語、自分の行動は謙譲語なので、逆に使うことのないように気を付けましょう。
丁寧語は「です」「ます」
丁寧語は、「美化語」と「丁寧語」がありますが、言葉遣いを丁寧にするものです。
【美化語の例】
- 「茶」→「お茶」
- 「飲み物」→「お飲み物」
【丁寧語の例】
- 「~です」
- 「~ます」
目上の人や初対面の人に対しては、丁寧語は欠かせませんね。
ビジネスでよく使う尊敬語・謙譲語の使い分け
言う
言うを敬語で表すと、尊敬語では「おっしゃる」、謙譲語では「申し上げる」を使い、間違えても、「課長が言われた」と使ってしまうと敬語を知らない人と思われてしまいます。
【おっしゃるの例文】
- 「資料は明日午前中に提出するようにと、部長がおっしゃいました」
- 「お客様がおっしゃることはごもっともです」
【申し上げるの例文】
- 「その件は、昨日部長に申し上げました」
- 「お客様にご迷惑をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます」
聞く
聞くは、尊敬語では「お聞きになる、聞かれる」、謙譲語では「伺う、お聞きする」を使います。
【お聞きになる、聞かれるの例文】
- 「明日の打ち合わせの件は、お聞きになりましたか?」
- 「課長が聞かれたのは、〇〇社の件でよろしいでしょうか?」
【伺う、お聞きするの例文】
- 「私が伺った内容は次の通りです」
- 「お聞きした内容と異なるようですが・・」
行く・来る
行くを尊敬語では「いらっしゃる、おいでになる」、謙譲語では「伺う、参る」を使います。
【いらっしゃる、おいでになるの例文】
- 「何時頃にいらっしゃいますか?」
【伺う、参るの例文】
- 「15時に御社に伺います」
- 「明日、東京に参ります」
会う
会うを尊敬語では「お会いになる」、謙譲語では「お目にかかる」を使います。
【おっしゃるの例文】
- 「課長、○○さんにお会いになりましたか?」
【おっしゃるの例文】
- 「本日は、お目にかかることができて光栄です」
知る
知るを尊敬語では「ご存知」、謙譲語では「存じる、存じ上げる」を使いますが、ご存知が使えない人が多いようですね。
【ご存知の例文】
- 「〇〇の件は、ご存知でしょうか?」
【存じる、存じ上げるの例文】
- 「〇〇の件は、存じております」
- 「山田様は存じ上げております」
食べる
食べるを尊敬語では「召し上がる」、謙譲語では「いただく」を使いますが、お客様に「どうぞ、いただいてください」と言ってはいけません。
【召し上がるの例文】
- 「どうぞ、召し上がりください」
【いただくの例文】
- 「これから昼食をいただきます」
まとめ
いかがでしたか。
敬語を正しく使うことができると、「仕事ができそう」「しっかりしている」などの好印象を与えることが期待できますが、間違えても敬語すら話せない人が良い印象を与えることはできないでしょう。
敬語は単語だけで覚えようとしても、なかなか身に付きませんので、例文ごと覚えてしまってスラスラ言えるように練習してみてください。
自然に口から出るようになれば本物です。
皆さまの活躍や人脈構築に役立てればと思います。