正社員と契約社員の違いって、お分かりですか?

「契約期間があるかないか」

「契約社員は、待遇が低く退職金がない」

求人票には、雇用形態が記載されていますが、ちゃんと理解していないと、入社後に後悔することもあります。

今回は、正社員と契約社員の違いなど、雇用形態について解説します。

法律上は正社員という区分がない

実は、法律上は正社員や契約社員などの区分がなく、すべて労働者と呼ばれて労働基準法などの規制(保護)を受けています。

よく似たケースでは、社長や部長、課長、係長など、会社の役職名も法律上に規定がなく、誰かが命名してそれが一般的に広まってしまったのと同じです。

とは言え、横並び意識が強い日本ですから、法律上の規定がなくても、どの会社でも「正社員」と言えば同じような待遇になりますので、ご安心ください。


雇用形態一覧

雇用形態

1.正社員(正職員)

定年までの長期の雇用を前提とした雇用形態で、会社が一番手厚い待遇を用意しており、昇給、昇進、社会保険から退職金まで、全ての待遇が完備されている雇用形態です。

また、社宅や寮などの福利厚生も充実していたり、労働組合が合ったりと長く安心して勤められるような制度もあります。

なお、職員という呼び方は、主に公務員で呼ばれています。

2.短時間正社員

1日あたりの労働時間が4時間程度で、正社員に比べて短時間労働となりますが、待遇面は正社員に近く、パートタイム労働者より厚遇されているのが特徴です。

主婦などで、フルタイムの勤務ができないが安定的に働きたい人たちと、優秀の人材を確保しておきたい企業双方のメリットがある制度です。

日本郵政が1995年に短時間職員制度を導入してから、小売店や看護師などに広まり始め、ほぼ女性をターゲットにしているのが特徴で、今後は、働き方改革によってパートタイム労働者から短時間正社員にシフトされるべき制度であると、管理人は個人的に考えています。

3.契約社員、準社員

正社員との一番の違いは、契約期間が有期の雇用契約であるという点です。

契約社員と準社員との違いは、呼び名が違うだけでほぼ中身は同じで、契約期間が6~1年間である場合が多く、基本的に、契約期間の上限は3年間とされています。

また、退職金が無いか、慰労金として少額支給されることがある他は、社会保険や福利厚生などの待遇面も、ほぼ同等な企業が多いです。

なお、平成24年に施行された改正労働契約法により、平成30年4月1日以降に6年目となる契約更新される契約社員・準社員については、「無期労働契約への転換」が行われ、契約期間のない契約社員・準社員となることができます。

4.パートタイマー、アルバイト

パートタイマーは短時間、アルバイトは短期間というイメージがありますが、正社員のようにフルタイムで毎日働くのではなく、月の労働時間が短い労働者をいい、その分、福利厚生や待遇面が見劣りし、また勤務時間・日数によっては、社会保険に入れないケースが多々あります。

また、採用時もチェーン店であれば、店長が面接して採用できるなど、正社員に比べると違いがあります。

なお、パートタイマーやアルバイトの待遇面あまりにも低いので、政府はパートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)で「公正な待遇の実現」(待遇改善)を要請しています。


パートタイマー、アルバイトでも有給休暇はしっかりもらえます。

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5.派遣社員

派遣元会社に登録(契約)するが、勤務先は派遣先企業、給料は派遣元会社から支給される雇用形態をいいます。

上記の1~4までの雇用形態は、雇用された企業で働きますが、派遣社員は派遣元会社に雇用されて、別企業に派遣されて働くという点が、大きく異なります。

その他の雇用形態や契約内容

1.家内労働者(いわゆる内職者)

最近は数が少なくなりましたが、それでも全国で10万8千人(平成29年10月、厚生労働省調べ)の労働者が家内労働者(内職者)として働いています。

内職は、小さな子どもがいる家庭で、工場などで働けない代わりに、近所の工場などに部品を取りに行き、家で簡単な加工などをした後に、工場に納品して加工数量に応じて工賃(給料のこと)を受け取る人のことをいいます。

2.業務委託(請負)

委託と請負は、共に企業に雇用されずに、契約内容で決められた作業や成果に応じて対価(代金)が支払われる契約をいい、委託者(請負者)は、事業主になりますので、労働基準法の保護を受けることができず、また、受け取った対価を、自分で確定申告して税金を納める必要があります。

最近流行っているクラウドソーシングが、この業務委託に該当します。



社会保険の加入は?

社会保険の加入基準

法律上は、正社員もアルバイトも労働者として一括りに扱われますので、もちろん社会保険についても、企業から雇用されていれば、雇用形態に関わらず加入されます。

社会保険は、健康保険や介護保険、厚生年金をいいますが、加入基準は2種類ありどちらかを満たせば強制加入となります。

加入基準(その1)

  • 1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が常時雇用者の4分の3以上

加入基準(その2)

次の1~5の要件全てを満たすこと。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上あること
  2. 雇用期間が1年以上見込まれること
  3. 賃金の月額が8.8万円以上であること
  4. 学生でないこと
  5. 常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること

雇用保険の加入基準

雇用保険に加入基準は、社会保険より緩く、なるべく多くの人が加入できるように配慮されていて、加入基準は、次の2つの要件を両方とも満たすことです。

  1. 31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること(期間を定めず雇った場合を含む)
  2. 1週間の所定労働時間が 20 時間以上であること