(2020-6-21更新)
料理は奥が深いもので、同じ材料・同じ器具を使って料理しても、作った人が違えば、味も見た目も全然違う仕上がりになってしまうものです。
料理上手な人は、料理に合わせて材料を切ったり、下味をつけたり、火加減だって最適に調節して美味しい料理を作ることができますが、料理が苦手な人が作ると、なぜか「別物」になってしまいますね。
料理は家庭でやっているけど、職業としての調理師は調理の腕だけでなく、衛生管理など普段家庭で意識しないことも責任もって行っているのです。
今回は、料理を作る人なら持っておきたい調理師について解説します。
調理師とは
レストランや飲食店、学校などで、安全な料理を作ってお客さまに提供する調理のプロフェッショナルのことです。
「決められた食材を使って、いかに美味しく作れるか」
お客様が直接口にするものですから、調理師の腕次第でお店の評判が変わってきます。
また、食中毒などが起きないように衛生管理をすることも重要な仕事です。
調理師の仕事内容は調理だけではない
調理・盛り付けなど
調理師の仕事は料理を思い浮かべる人も多いでしょうが、実際には、食材の調達から、下ごしらえ、調理、盛り付け、提供、片付け、掃除など多くの仕事を行います。
衛生管理
レストランや飲食店などの料理を提供する場所では、衛生管理をおろそかにすると、O157やサルモネラ、ノロウイルスなどの食中毒を発生させてしまいます。
そこで、調理師はアルバイト、パートタイムを含む従業員に対して、衛生管理を指導したり、調理場の不衛生を改善したりすることが求められます。
調理だけでなく、食中毒などが起きない衛生的な調理場を作ること!
調理師の活躍の場(働く場所)
レストランや飲食店だけでなく、企業や学校給食、病院、ホテルなどで、和食、洋食、中華その他の食事を調理して提供します。
また、食事だけでなくパンやデザート店など、食べ物を提供するすべてのお店で、調理のプロフェッショナルとして活躍できます。
調理師に向いている人
お客さまに美味しい料理を食べてもらいたいと考えている人
お客さまに美味しい料理を食べてもらいたい、自分の料理に誇りに思えないと務まらず、例えば、忙しいからといって「適当に(雑に)」料理を作ってしまうようでは失格です。
料理が好きな人
好きなことを仕事にしたいということは、大切な動機(理由)です。
「好きこそ物の上手なれ」ということわざの通り、好きなら熱心に取り組めて、上達も早くなるのですから。
味覚がある人
美味しい料理を作るためには、素材など食材の味や香りなど、わずかな違いを見分けて、火加減などの調理方法を調整しながら料理を仕上げるなど、より美味しい料理を作るためには必要な能力です。
調理師の資格(調理師免許証)
国家資格である調理師になるには、2種類の方法があり、
- 厚生労働大臣の指定を受けた調理師養成施設(専門学校)を卒業する
- 調理師試験に合格する
調理師として生計を立てるのならば、しっかり専門学校に通って、「自己流」ではなく正しい基礎を身に付けるべきです。
厚生労働大臣の指定を受けた調理師養成施設(専門学校)を卒業
厚生労働大臣から指定されている、「調理師専門学校」を卒業することで、無試験で調理師になることができます。
調理師専門学校は、昼間は1年コース、夜間なら1年6ヵ月などのコースがあります。
調理師試験に合格する
調理師養成施設を卒業しなくても、以下のお店などで、調理の仕事を2年以上行うことで、実務経験者として、調理師試験に受験することができます。
【 実務経験になるお店、施設など 】
- 飲食店営業
- そうざい製造業
- 魚介類販売業
- 学校などの給食施設(1回20食以上、または1日50食以上提供している)
また、アルバイト、パートタイムでも、週4日以上で、1日6時間以上の勤務実績があれば受験可能です。
なお、調理師試験は、都道府県単位で実施しており、日程は都道府県で異なります。
さらに、どの都道府県に対しても出願でき、試験日も都道府県ごとに異なるため、例えば、東京都と神奈川県に同時出願する裏ワザも存在します。
調理師は、食品衛生責任者に無講習でなれる
食品を取り扱ったり、料理を提供する施設・お店では、各施設・お店に食品衛生責任者を置かなければなりませんが、調理師や栄養士の場合、講習会の受講義務を免除されて(講習会を受けずに)、食品衛生責任者になることができます。
調理師の可能性とステップアップ
自分のお店を持つ(独立・開業)
料理好きな人は、自分のお店を持つ夢を持っている人は多いと思います。
自分のお店を持ちたい場合、いきなり独立・開業せずに、実際のお店で働きながら、レストランや飲食店の運営、経営などのノウハウを学んだ後に独立・開業する道があります。
シェフや料理長を目指す
見習いや一般の料理人として、洗い物や食材の仕込みから始めて、調理の腕を上げたり、新人の教育をしたりしながら認められる必要があります。
シェフや料理長は、確かな調理技術だけでなく、調理人を管理(マネジメント)したり、店舗の経営を任されたりしますので、料理人であると思に管理職でもあります。
また、シェフや料理長として名前が売れてくると、自分の味を目当てに来店されるお客さまもいらっしゃることが、料理人としてのやりがいを感じるところではないでしょうか。
家族に美味しい料理を食べさせる
料理のプロとしては、自分の大切な家族に、栄養バランスのある美味しい料理を食べさせたいですね。
家族が美味しそうに食べていると、自分まで嬉しくなったり、もっと美味しい料理を食べさせたいと思ったり、生きがいになることもあるのではないでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
美味しい食事を作れる能力は、仕事だけでなく家庭でも活躍できます。
また、趣味としても、生活の楽しみとしても料理は欠くことのできないものです。
仕事が辛くても、家に帰れば美味しい料理が食べられることを糧に頑張れることだってあるわけですから。
【関連記事】