(2020-6-25更新)
有効求人倍率が1.64倍(平成30年9月)と売り手市場が続いており、好条件で転職をされている人も多いと思います。
「転職して年収が20%増えた」
ただし、給与が上がったからといって転職に成功したとは言い切れず、中には「思っていたのと違う」と後悔している人もいるのも事実です。
例えば、入社時は給与が高かったが、その後の昇給が無く長い目で見れば生涯年収が下がってしまう場合もあります。
今回は、内定で好条件を提示されても、入社を見送ったほうが賢明な場合を解説します。
目次
こんな企業には入社してはいけない
1.給与が相場や他社に比べ明らかに高い
特殊な能力がある人を除いて、給与には相場というものが存在します。
業界内では、同年代で同等スキルを持った人であれば、500~600万円が適正などの相場があり、この時、700万円の給与を提示されれば、
「ちょっと高いな、期待され過ぎてないか?」
このように疑ってかかる慎重さが必要で、間違えても
「好条件を引き出した」
と手放しに喜んで入社すると、「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性があります。
悪質な例だと、入社後に高い目標が課せられていて、目標未達で翌年の給与が下げられることだってあり得ます。
- 高いノルマが設定されていて、ノルマが達成できないと翌年度の給与が下がる
- 2年目以降の昇給がほとんどない
こんな会社に入社してしまったら、5年後には「転職前の会社に居続けた方が高かった」これでは転職した意味がありませんね。
実際に、人が集まらない会社では他社より高い給与で募集していることもあります。
この会社でこれだけの給与が払えるのは、「何かある」と疑ってかかる慎重さが必要です。
2.役割やミッションが曖昧
求人票を見ても面接官の説明を聞いても、仕事内容が抽象的すぎたり、入社後のポジションや権限がいまいちピンと来なかったりする時があります。
こんな企業は、面接官が仕事内容を理解していなくて、配属先から言われるままに募集をしていることが考えられるので、つまり、人事が機能していないか、社内の意思疎通が悪い会社と判断することができます。
また、雑用などを大量押し付け、使い捨てにしようと企んでいることもあり得ますので、不明瞭なまま、他の条件に惹かれて入社を決断しない方がいいでしょう。
3.面接官によって意見がバラバラ
一次面接で聞いた内容と、二次面接で聞いた内容に相違があるなど、面接官によって話す内容が食い違っていたり、バラバラだったりする会社は、会社内で意思疎通ができてないか風通しの悪いと考えられます。
一次面接と二次面接で違う事を言われたらその企業は危険
特に、面接官によって、会社の方向性やビジョンの説明がバラバラだったりすると、この会社は大丈夫かと不安になってしまいます。
4.入社を急かしてくる
最終面接で、入社に対して前向きな発言をしたら、内定後に頻繁に電話がかかって来たり、他社の選考状況を聞きたがったりする企業は、何か事情を隠して「勢いで入社させてしまおう」と考えている可能性があります。
「別の応募者を待たせてるので早く回答して欲しい」
企業が入社を急かしてくる場合は、一旦冷静になって、提示された条件やポジション、ミッションなどに不明点や疑問点がないか、再度確認してみることをお勧めします。
どこか引っかかる部分があれば、問い合わせてみましょう。
企業に問い合わせても、明確に回答をできずにあいまいな返事が返ってきたら、入社を見送るべきと考えます。
なぜなら、応募者の疑問点に答えられないのはブラック企業なのを隠していることが考えられるからです。
【関連記事】
まとめ
いかがでしたでしょうか。
転職とは、これから長期間働く会社を決める重要な活動です。
目の前に提示された条件だけでなく、会社の方向性や将来性、または、社風、働きやすさなど、様々な角度から企業を分析して、入社後に悔いが残らないように、疑問点を全て解消してから決断をするくらいの慎重さが求められます。
「目先の条件」だけで判断しないようにしましょう。
なお、退職者の本音の理由は、その多くが「社風」や「人間関係」で辞めています。
裏を返せば、転職時に本当に重視すべきことは、「給与」ではなく、「社風」や「人間関係」ではないでしょうか?
ただし、入社前に「社風」を確かめるのは至難の業です。
そんな時は、面接を利用して企業の社風などの生の情報も確かめる方法があります。
面接で企業に行った時にチェックすることと優先順位の付け方は関連記事をご覧ください。
【関連記事】