(2020-7-31更新)

冬や花粉症の時期になると、マスクを手放せない人も多いと思いますが、面接日に風邪を引いてしまったらどうしましょうか?

面接を欠席する訳に行かないので、マスクと薬で挑む

誰だって風邪を引くことはありますが、安易にマスクはおススメできません。

なぜなら、マスク着用しての面接は4つの欠点があるからです。

このため、面接当日に風邪を引いてしていたとしても、失礼にならない対応をしなければなりません。

今回は、面接時のマスク着用がNGな理由と、マスクを外せない時の対処法を解説します。

面接時のマスク着用はマナー違反

面接時のマスク着用はマナー違反

ビジネスの場では、社外の人と打ち合わせや会議などをする時には、マスク着用は失礼・マナー違反とされています。

ただし、小売りやサービス業で接客をしている人は、冬場にマスクをして働いていますが、これは「感染症の予防のため」に必要だから着用が認められているので、ビジネスの場で顧客と接する時までも許容されている訳ではありません。

特に、面接というビジネスシーンの中でもフォーマル度が高い場面で、マスク着用は印象が悪くなるだけでなく、礼儀や常識が疑われてしまいます。

なお、社会人でも勤務中にマスクをしている人もいますが、それは社内の人と一緒にいる時だけであり、社外の人と会う時にはマスクを外すことが基本です。

それでは、次からマスクがダメな理由を説明していきます。

マスクがNGな4つの理由

マスク着用は、マナー違反だけでなく以下の挙げるマイナス面があるので、自分をアピールする面接という場では、大きな失点につながります。

1.表情が分からない

面接官は、応募者の話を聞く時に「声だけ」を聞いている訳ではありません。
電話なら声で判断するしかないですが、対面で面接する時は、

  • 表情
  • 手ぶり身ぶり

このような声以外の情報を合わせて、「どんな人物なのか」「話の内容は信用できるのか」などの判断をします。

特に、表情は大切なポイントであり、「無表情」より「笑顔」で話す方が好印象ですね。

ところが、マスクを付けてしまうと肝心な表情が分からなくなるため、どんなに素晴らしいエピソードを語っても、面接官の心に響くことがありませんし、それどころが、話しの内容が頭に残らないことだってあります。

つまり、マスク着用自体が「マイナスイメージ」を与えてしまいますので、その分、質疑応答を頑張らないと受かる面接も落ちてしまいます。

表情が隠れてしまうと?
  • 話の内容が信用されない
  • 面接官の印象に残らない
    ☞どんなに素晴らしいエピソードも心に響かない

なお、第一印象の大切さは、関連記事で解説していますのでご覧ください。

【関連記事】

面接官が採用したい人物は?第一印象を良くするために実践すること

2.声が聞き取りづらい

マスク着用には、表情が分からないだけでなく、声も聞き取りづらい欠点があります。

マスクが声を遮ってしまうので、全体的にこもったように聞こえてしまい、特に、小さい声が聞こえにくくなります。

さらに、風邪を引いていて鼻声の場合は、よけい聞き取りにくくなり、面接官から「もう一度言ってください」と催促されてしまうこともあるでしょう。

逆に聞いてもらおうとして無理して大きい声を出そうとすると、どうしても「とげのある声」に聞こえてしまうので、面接官から「マスクだけでなく、話し方の感じが悪い」と踏んだり蹴ったりのマイナスイメージを与えてしまいます。

こんな状況で面接を続けても、面接官は声や話し方が気になってしまい、話の内容が全く頭に入らずにお見送りとなってしまう恐れがあります。

マスク声は?
  • 声がこもってしまって聞き取りにくい
  • 無理に大きい声を出そうとすると「とげのある声」になる

3.隠そうとしていると思われる

最近のマスクは面積が広いため、顔の半分程度が隠れてしまうことがありますね。
鼻と口、あごまで隠れてしまうと、面接官の警戒心もそれだけ大きくなり、

何か隠そうとしているのではないか?

やましい事があるから隠しているのでは?

風邪を引いているだけなのに、面接官に怪しまれてしまうため、話しの内容が頭に残りにくくなってしまいます。

4.嘘をついていると思われる

人は嘘をつく時は、無意識に口を隠そうとします。

面接官は、応募者が会話中に口を触ったり、触ろうとした時は、

嘘をついているか、ごまかしている

と判断されてしまいます。

では、マスクで口が隠れていると、面接官からどういう印象を持たれてしまうかというと、口が見えないために

話の内容が信用できない

と警戒されてしまい、結果として採用見送りとなることでしょう。

企業の建物に入る前に外すこと

では、風邪や花粉症などでマスクをしたい場合、どこで外せばいいでしょうか?

それは、企業の建物に入る前です。

コートやマフラー、手袋などを外すタイミングと同じで、建物の入口までは着用していても問題ありませんので、会社の中だけ外すことができれば、面接への影響はありません。

【関連記事】

冬の面接に適したコートは?畳み方・置き方のマナーを解説

(下に続く)

どうしても着用したい場合は?

花粉症や咳がひどく、マスクが手放せない時もあると思います。

そんな時は、次の対処法を実践することで、逆に「マナーを心得ている」と好印象を与えることができます。

ウイルスなどの感染症流行期では、マスク着用が推奨されますので、以下に関わらずマスクを着用しても構いません。

事前に企業に許可をいただく

面接までに、事前に採用担当者にマスク着用の許可を得ておくことです。

マスク着用で事前許可って、そこまでするの?

そう思った人もいるかもしれませんが、マスク着用は大きなマナー違反なので、これを逆転でプラス評価に変えるには、他人がやらないような「しっかりとした対応」をしなければ、そのまま不採用となってしまいます。

事前のマスク許可(トーク例)

「お世話になっております。私、11月1日15時に採用面接のお約束を頂いている転職太郎と申します。お恥ずかしい事ですが、昨日から風邪をこじらせてしまいまして、マスク着用のお願いをさせていただけないでしょうか?」

受付では外すこと

採用担当者に許可をもらったから、ずっと着用していていい訳ではなく、受付で取り次いでもらう時には外すことを忘れずに。

採用担当者から許可があったことが、受付の人に伝わっていることは稀なので、受付の人から「失礼な応募者」という印象が持たれてしまうことを避けるためです。

【関連記事】

これを覚えれば怖くない!面接受付での挨拶とマナー

面接室への入室前に外すこと

あなたの名前が呼ばれ面接室に入る時には、マスクを外して入室し挨拶まで行います。

挨拶が終わったら、マスク許可のお礼とお詫びをします。

面接前のお礼(トーク例)

「昨日はマスク着用の許可を頂きましてありがとうございました。自己管理ができておらず、申し訳ございません」

面接官から、「マスク着用していて構いませんよ」と許可をもらったら、「失礼します」と言ってからマスクを着けますが、質疑応答で話す時は無理のない範囲で外すことができれば、

声が聞き取りづらい

表情が分からない

こんなマスク着用の欠点を解消することができます。

(下に続く)

ティッシュはハンカチを使わせてもらう

ティッシュペーパー

この時、マスクの代わりにティッシュやハンカチで、なんとか乗り切れそうなら、マスクを使わないで頑張る姿勢を見せて、マナーが分かっている人という印象を与えましょう。

面接中のティッシュ、ハンカチ使用許可(トーク例)

「先日より風邪の症状が改善いたしましたので、マスクの代わりに、ティッシュやハンカチを使用させて頂けないでしょうか?」

面接日を変更してもらう

面接日変更

風邪を引いている時は、上記で説明した「マスク着用許可」「ティッシュやハンカチで対応」で乗り切る方法と、面接日程の変更という方法があります。

ただし、どちらを選択してもマイナスイメージを与えてしまいます。

  • マスク着用:印象ダウン
  • 日程変更:体調管理ができない人

なお、企業の面接期間は限られている為、日程変更をしても数日しか延期できないと思われますので、その間に完治しないなら、変更後もマスク着用で面接を受ける羽目になります。

このため、面接日の変更は最終手段といえるかもしれません。

なぜなら、面接官から「体調管理ができない人」との印象を持たれてしまうからで、また、就活の場合は会社によっては「日程変更=不採用」とされることもあるので、どっちを選ぶか慎重に検討する必要があります。

【関連記事】

面接日程の変更をすると落ちるは本当か?

(下に続く)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

誰でも体調が悪かったり、花粉症にかかったりすることがあります。

面接時のマスク着用はマナー違反という事を知って、しっかりとした対応をすることで、「マナーや常識を心得ている」と、逆にプラス評価につなげることができますので、風邪に負けずに頑張りましょう。

もちろん、日頃から体調管理を十分に行うことが、一番の面接対策なのかもしれませんね。

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不規則な生活はNG!転職活動中の体調管理が重要な理由