(2022-10-6更新)
毎年、定期異動の時期になると、
「うちから誰が出るのか?」
「自分は大丈夫か?」
などと心配して、仕事も手につかない人もいると思います。
人事異動は全社員が平等に行われることが理想ですが、「頻繁に異動する人」と「なかなか異動しない人」がでてしまうのは何故でしょうか?
今回は、人事異動で動かしたい部下、動かしたくない部下の特徴を紹介します。
人事異動とは
組織内で、昇進や昇格、配置転換、転勤など、人員の配置や地位などを変えることをいい、組織の活性化、社員のキャリアアップを図るために行うもの。
また、お金を扱ったり取引先と接したりする職の場合、癒着防止のために定期的に入れ替えることも行われています。
なお、人事異動は必要に応じて都度行なわれる以外に、春や秋に定期人事異動として大規模に実施される場合もあります。
異動させたい部下の5つの特徴
人事では、「人材育成」や「組織の活性化」「癒着の防止」などの理由で、全社員を平等にローテーションさせることが望ましいですが、動かしやすい社員、動かない社員がいるのが現実です。
本題の人事異動しやすい人の特徴として、次の5つを順番に解説します。
1.勤怠が悪い
上司にとって、欠勤や当日有給休暇取得が多いなど勤怠が悪い部下は、一番に放出したいと考えてしまいます。
勤怠が悪い部下は、たとえ仕事ができたとしても周りに迷惑をかけるだけでなく、当日キャンセルなどでお客さまの信用を失ってしまうので、「あてにならない」として手放したい人物とされてしまいます。
2.チームの輪を乱す
次に、自分勝手な行動を取るなどの部署やチームの輪を乱すような部下も異動させたいと考えます。
会社は個人プレーよりもチームプレーを重視しますので、周りが困っていても
「俺の仕事じゃない」
と知らんぷりしたり、ひとりだけさっさと帰宅したりする部下は、全体の士気を低下させるので放出候補になります。
3.上司の言う事を聞かない
上司や先輩の指示に対して、いちいち「あーでもない、こーでもない」と能書きを言ってくる部下も、面倒なのでさっさと手放したいと考えます。
理論的に反論してくるなら分かるけど、「ひとこと言わないと気が済まない」人はビジネスの場では、生産性が低いと判断し、異動対象となるでしょう。
「素直にならないと、いつまでも成長しない」
こういう人は、異動先でも嫌われるので、また別の部署に飛ばされるのがオチで、短期間に異動を繰り返す傾向があります。
【関連記事】
4.嘘を付く・隠す
会社は人と人の信頼関係で成り立っていますので、これを乱す人は組織から不要として異動対象となってしまいます。
- 嘘を付く
- 失敗などを隠す
- 悪い報告をしない
上司はこのような人物を嫌いますし、組織にとってマイナスと考えます。
もちろん、異動先でも行動を改めないと会社での居場所がなくなってしまいます。
5.異動を希望した
面談などで、「自分の○○スキルを活かすために△△部署で仕事をしたい」
と前向きにアピールしてくる部下は、異動候補として希望部署に空きが出るタイミングを見てくれることがあります。
もちろん、必ず希望が通るわけではありませんが、ある程度「言ったもの勝ち」が通用するのも人事異動の特徴です。
ただし、単に「○○部署に行きたい」と願望だけを主張しても、上司は部下の望みを叶えようとは思わないでしょう。
ユーザーの声(コメントを紹介)
みんなの会社にもよその部署に異動してもらいたい「ダメな部下」はいると思います。
ユーザーのみなさんから寄せられたコメントを抜粋して紹介しますので、参考にしてみてください。(一部編集させていただいております)
- 嘘を付く、誤魔化す(齋藤さん)
- 勤怠が悪い人、チームの輪を乱す(町田さん)
- 仕事が出来なくても頑張っていれば応援しますが、サボる・指示を聞かない(笹本さん)
- 指示されてもいちいち口ごたえする(笹原さん)
- 仕事はまあ普通レベルですが、ミス・失敗を隠して周りから指摘される間で知らんぷりする(石田さん)
他にも皆さんの会社にいる頻繁に異動する社員をコメントでお知らせください。
「ダメな部下」の特徴は、みんなで共有できればと思います。
異動させたくない部下
今後は逆に異動させたくない部下の特徴として、次の2つが挙げられます。
優秀で仕事ができる
絶対出したくない部下は、「仕事ができて上司のサポートをする人」です。
こんな優秀な部下は、他部署から打診があっても、「なんだかんだ言い訳を付けて」絶対に出すことはありません。
どこの会社にも、同じ上司の右腕としていつまでも異動しない人がいると思いますが、実は、上司が手放さないからです。
こんな優秀な部下を手放してしまったら、部署の生産性が落ち、自分の評価が落ちてしまいます。
【関連記事】
仕事はイマイチだが真面目
また、仕事が特にできるわけでないけど、真面目で一生懸命働く人もなかなか異動しません。
「あいつは一生懸命仕事をしている」
特に、上司の言うことを「絶対に受け入れる」人は、上司から見るとそばに置いておくと、上司が困った時に、助けてくれる存在になるからです。
イエスマンではありませんが、自分に従う部下は手元に置いておきたいと考えたくなってしまいますね。
異動は部下のキャリアアップのためではない
人事異動は、色々な仕事を経験してキャリアアップを図る名目がありますが、実際のところは、キャリアアップよりは会社や組織の都合が優先されてしまいます。
異動は人材育成より、組織の都合が優先される
それでも大企業は、社員を計画的にローテーションで入れ替えている場合が多いですが、中小企業では人員に余裕がなくローテーションさせることができないため、どうしても動かせる人を動かす傾向が強いです。
希望部署のことを学ぶ方法もあり
どうしても行きたい希望先部署があるのであれば、その部署で必要としているスキルを学び始めてアピールすることも手です。
例えば、現在営業部門にいて、経理部門を希望するのであれば、
「取引先の決算書類の見方を学び、与信管理に活かすために、簿記の勉強を始めました」
このような前向きな理由を付けて、異動希望を出しておくのも良いかもしれません。
ただし、異動が叶うかどうかは会社の状況次第ですので、一度断られても諦めずにチャレンジし続ければいづれは希望部署へ移れる可能性があります。
【関連記事】
コミュニケーション上達のコツは、話させ上手、聞き上手になること
まとめ
いかがでしたでしょうか。
人事異動は、組織の都合で決まることが多く、意に反した辞令が出ることも日常的です。
こんな時でも、「受け入れる」しかないのが会社員の現実なので、
「異動先で一つでも多くのことを学び、見返してやる!」
と発想を転換させて、返り咲きできるように頑張るしかないかもしれません。
もちろん、公務員や大企業などは、3年程度のサイクルで全員がローテーションされる仕組みがある会社では人事異動から避けることができません。
逆に、ローテーションされる仕組みが無い会社では、自身の行動次第で異動の可能性が変わってきますので、この記事で紹介した「異動させたい部下の特徴」に当てはまらないように、普段の言動を見直してみてはいかがでしょうか。
【関連記事】
付け加えれば、暗い人、声が小さい人も異動させたいですよ。
短期間「一年弱」での異動が多い社員は何かしら問題あるんでしょうか?仕事はできる方ではないですがその部署では問題行為をしたわけではないのに異動が多くて技術が身につく前に異動だからいつまでたっても下働きから抜けられないので困っています ちなみに異動は県外の部署に異動なので引っ越しをしないといけません 免許証の書き換え、車検証、保険などの書類をやり直さないといけないからしんどいです… どうすれば長くいられますか? 上司や周りの社員となかがわるいわけでもないです
人事異動には、どうしても不公平に思える事がありますね。
人事異動は、人事側は平等のつもりでも実際には偏りが出てしまう事があります。
特に、転勤や左遷・栄転の場合は、「ひいき」と思わざるを得ないことがありますね。
支社内にお荷物社員がいます。
その人は仕事はまあ普通レベルですが、ミス・失敗を隠して周りから指摘される間で知らんぷりします。
もはや引き取り手がいないほど、どの部署も拒んできます。
ミスしても素直に言えば怒らないのに。
困った社員ですね。
誰だってミスの一つや二つしますから、素直に報告して修正すればいいだけなのにね。
ミスや失敗は、早期に手を打てれば被害は少ないことが多いですが、時間と共に問題が大きくなりやすので、会社としては放置は許されないことですからね。
うちの会社には、指示されてもいちいち口ごたえするウザい社員がいますが、どこに行って嫌われて頻繁に飛ばされています。
それでも全く反省する気がありません。
どの会社にも一言余分な社員はいるもんですね。
もっと前向きにならないと、行き場がなくなってしまいますね。
仕事が出来なくても頑張っていれば応援しますが、サボる、指示を聞かない人はダメです。
上司も仕事ができない部下は可愛いものです。
指示を忠実に守って頑張っている部下は、いつまでも手元に置いておきたいと考えるのではないでしょうか。
お世話になっております。
やっぱり、勤怠が悪い人とチームの輪を乱す人がいたら、人事異動で追い出したくなりますね。
会社では個人プレーよりもチームプレーが重要ですので、組織の輪を乱す人間は真っ先に人事異動対象になりますね。
同様に、勤怠が悪いと「あてにならない」ので組織から出されてしまいます。
何時も拝見しております。
異動する社員として、嘘を付く・誤魔化す人も対象になると思います。
おっしゃる通り、嘘をつく人やごまかす人も異動対象ですね。
ありがとうございます。
早速のご返答ありがとうございます。
社内で嘘をつく人は居場所がなくなってしまうでしょう。
仕事出来る出来ないかに関係なく、サボる人と身勝手な人は、放出対象になりますよね。
組織として考えたら、どんなに仕事の能力があっても輪を乱すひとは異動対象として出されるでしょう。
逸れてしまうかも知れませんが、人事異動される前ぶれとしては、どんな事がありますか?
人事異動の前触れはこれ、といいたものは一概にないのではないでしょうか。
例えば、次のようなことが考えられますが、対象が誰かは判断しにくいようです。
・上司が人事の人と打ち合わせをしている
・上司が部下と面談している
なお、上司から「今まで聞かれたことのない事を聞かれた」なんてことがあったら、前触れといえるかもしれません。
お世話になっています。
回答ありがとうございました。
人事異動は、真面目な人はキャリアアップのため、不真面目な人は追い出すためになのかな。
実際に将来の幹部として出世コースにいる人にはキャリア形成を考えることが多いですね。
うちの会社にも、何年も異動しない人と頻繁に異動する人がいます。
公平では無いです。
組織の様々な事情で、異動する人・全く異動しない人がでてしまうことがありますね。
あまりも不公平なら問題だと思いますが、多少でしたら仕方ないと思うしかないかもしれません。
実際には上司のお気に入りかどうかで人事異動が決まってしまうかもしれないですが、会社として人材の適材適所で見るとマイナスでしょうね。
人事企画(政策)では、人材の配置と教育を行い会社の利益が最大にするかが人事の役目ですが、現実には上司の好き嫌いで思うようにいかないことが悩ましいところです。
人事異動は、嫌いな人を出してほしい人をもらうものだと思っていました。
本来は上司の好みに関係なく、本人に様々な仕事を経験させ伸ばすために行うものですが、現実と理想はかけ離れてしまうのが大人の事情というものです。
なお、嫌いな部下だけど「自分や部署にとってプラス」と判断されれば、上司は抱え込むこともあります。
わざわざ回答ありがとうございます。参考になりました。
いつも拝見しております。
優秀なだけな社員では異動で放出されてしまうものですか。
まあ、上司にとってプラスになるかどうかなんでしょうね。
コメントありがとうございます。
特に優秀だけど上司の言う事を真面目に聞かない部下は、上司も面白くないですからサッサと放出したくなるのかもしれません。
親分子分ではありませんが、自分の言う事を聞く部下が一番かわいいと思います。
人事異動では、ダメ社員を出したいのはわかるけど、優秀な社員を出さずに抱え込むんですね
コメントありがとうございます。
上司が最も出したくない部下は、優秀で自分(上司)のフォローをする部下です。
優秀なだけで、ツンツンしている人は意外に出されることがありますが、上司のために尽くしてくれる部下は絶対に出しません。
密室的な話ですが、人事の会議などで優秀な部下の引き合いが来た時に、「あいつは未熟だからダメだ」と全く逆の評価を言ってでも、出させないように守ったりします。(余談ですが)
お世話になります。
以前、異動させたい部下がいましたが、人事からは「一人前にするのが管理職の役目」と言われ、問題のある部下をずっと抱えたままでした。
就業規則は守るがやる気の下がっている部下の扱いは管理職の悩みでしょうね。
テーマと逸れてしまっていたら恐縮です。
コメントありがとうございます。
上司の悩みどころですね。
人事では、出す側と受ける側の双方の意向を聞いて行われることがあるので、思うようにいかない場合が多いです。
まあ、上司間のパワーバランスによって、意見の通る通らないという問題もありますが。