(2020-3-5更新)
やっとの思いで大企業に内定をもらっても、入社したら次々辞めていき、3年以内に3割が去ってしまう。
「学生の頃のイメージと違う」
「雑用ばかりで、仕事がつまらない」
何故、あれだけ憧れていた大企業を辞めてしまうのか?
今回は、大企業の現実と辞める前に知っておく対処法を解説します。
目次
何故大企業に憧れるのか?
大企業信仰が強い日本人
日本人は、企業ブランド信仰が強い傾向にあり、
- 「どんな職に就きたいか」でなく「どこの企業に就職するか」を重視
- 親は子供を大企業に入れたがる
- 結婚相手の条件が「大企業」かどうか
確かに、大企業は中小企業に比べて給与も安定性も格段に良いので、大企業に入社したら自分から辞めない限り、定年までほぼ安心して勤めることができます。
それなら、大企業に入社した新入社員が、わずか数年でやめてしまうのは何故でしょうか?
入社したらイメージと違っていた
学生時代の就活で、さんざん企業のことを調べて、会社説明会やOB訪問などで、仕事内容や「社員の声」を調査して入社しているにもかかわらず、新入社員研修が終わり職場に配属された頃から、一人、二人と辞めていくのが現実です。
「最近の新入社員は忍耐力がない」
などと言う人がいますが、実は、入社3年で3割が辞める現象は、ここ数十年変わらない傾向なのです。
では、何故辞めるのかというと、会社説明会やホームページなどの「社員の声」や「社員インタビュー」などは、その企業で活躍している人を紹介しているからです。
つまり、企業の中でも優秀なエリートたちの声や働く姿を見て、自分の入社後のイメージを思い描いているので、入ってみて、理想とイメージと異なり落胆してしまうのです。
入社後は雑用をしながら仕事を覚える
また、新入社員にいきなり重要な仕事を任せる会社はありません。
仕事のミス一つで、顧客から信用を失うことだってありますので、特にビジネスマナーも経験もない新人に、会社説明会などで聞いた「カッコいい仕事」を行わせることはなく、運が良くても、先輩のアシスタントをさせてもらうことがせいぜいです。
まずは雑用をしながら、
- 仕事のやり方
- 人間の付き合い方
- 会社のルール
などを学んで、少しずつ「重要度の高い仕事」をさせてもらう事ができるようになるのです。
「石の上にも三年」
という言葉が意味している通り、学生時代に思い描いていた仕事をさせてもらうまでには、最低数年、仕事内容によっては、10年かかることだって珍しくありません。
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大企業は専門性を重視する
中小企業と違って、大企業は仕事の分業体制が取られているので、「ある分野の一部分」を専門的に深く追求する傾向があります。
- 中小企業:広く浅く
- 大企業:狭く深く
このため、「専門的な狭い部分」を毎日行うので、はっきり言って「つまらない」と思って辞めていってしまう人もいます。
実際に商談の場面では、中小企業は1人なのに対して、大企業は4~5人も出てきて打ち合わせになることがあり、中小企業側は1人ですべて受け答えするのに、大企業側は「この件はAさん、ここはBさん・・・」と受け答えする人が違ってきます。
この専門性の深さが大企業の強さの秘訣なのですが、「あれもこれもやりたい」という人には大企業は向かいないのかもしれません。
辞めたいと思った時にすること
それでも辞めたくなった場合はどうすればいいのか、辞める前に行う対処法を解説します。
定期人事異動を待つ
大企業では、社員に様々な職場を経験させ、知見を広めてもらうために3~5年程度ごとに定期的に人事異動を実施するところが多いです。
現在の仕事や職場の雰囲気が嫌でも、異動先の職場では働きやすかったり、やりがいのある仕事をさせてもらえたりすることもあるので、人事異動を待ってみるのもよい方法です。
40年間に及ぶ会社生活では、時には嫌な上司、嫌な仕事をすることだってあります。
長い目で見たら、「あの時辞めなくてよかった」と思うこともありますので、まず人事異動を待って、新しい職場が嫌だったら、その時辞めればいいのです。
あの人すごいと思われるように学ぶ
大企業への就職はゴールではなく、会社人生の始まりにすぎません。
これからの人生を豊かにするためには、どんどん学ばなければなりません。
- ビジネスマナーや敬語を徹底的にマスターする
- 仕事を完璧に覚える
- 業界や会社のことを知り尽くす
- 人脈を広げて有能な人とつながりを持つ
- 資格を取得する
入社後に怠けて過ごした人と、学び続けた人では、30代になると違いが出始めて、仕事内容やポジション、給与などが大きな差となって現れます
頑張り続けていれば、周囲だってきっと分かってくれますので、悔しさをバネに自分磨きに挑戦してみてはいかがでしょうか
まとめ
いかがでしたでしょうか。
せっかく大企業に入社したのに、数年でやめてしまうのはもったいないです。
実は、たった数年では、その企業の「ごく一部」しか見ることができず、その一部分で良い悪いを判断してしまうと、後々後悔してしまうこともあるかもしれません。
「辞めるのはいつでもできる」
サラリーマンは、「退職」はいつでもすることができますが、一度退職すると、よっぽどのことがない限り元の会社に戻ることができませんので、本当に今が辞め時なのかをじっくり考えてみてください。
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