エリア限定採用と聞くと、年配の方は良いイメージを持っていないかもしれません。

「会社に入ったら、転勤も異動も全て従うべき」

最近は、多少条件は落ちても、プライベートや家族の介護などを優先して働く人が増えてきています。

今回は、エリア限定採用の仕組みとメリット・デメリットを解説します。

エリア限定採用とは

エリア限定採用

勤務地が一定のエリアに限定されて採用されることで、全国どこにでも転勤の可能性がある総合職に対して、働くエリア(地域)が限定されるため、このように呼ばれます。

大企業に多い

エリア限定社員は、全国展開している大企業を中心に採用されている制度です。

家庭の事情などで、引っ越すことができない優秀な社員を確保したり、退職による離職を防ぐために、経営的に余裕のある大企業が導入することが多いです。

逆に中小企業では、人手不足や経営的に余裕がないため、なかなか導入に踏み切れないと思われます。

女性が活躍している会社に多い

銀行や保険会社、小売業など、女性が多く働いている企業で導入が進んでいる傾向があります。

これらの業界は地域密着型で営業しており、女性の意見を活かしやすい特徴があるだけでなく、地域貢献として「地元優先」で採用を行っている場合があるからです。

どんなシステムか?

エリア限定採用の仕組み

総合職に比べると給与が安いことが多い

エリア限定社員は、転居を伴う転勤のリスクがなくなる分、給与が安い傾向があります。

総合職で働いている人の立場から見れば、「私たちは転勤の可能性があるのだから給与が同じだったら割が合わない」と思うことでしょう。

昇進も限定されることが多い

また、昇進も総合職に比べて見劣りすることが多く、昇進した場合も、エリア内のポジションに限られます。

ただし、今後エリア限定採用が増えてくると、昇進しやすい環境に代わる可能性が秘めています。

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エリア内なら転勤もある

同一エリア内で転勤がある場合と、勤務地限定で転勤がない場合があるので、求人票や面接時に転勤有無

また、本社が一括して採用しないで、支店(事業所)が直接採用する「支店(事業所)採用」があり、この場合は、基本的に採用された支店(事業所)内で働くことになります。

メリット

希望のエリア(勤務地)で働くことができる

エリア限定採用の最大のメリットは、好きな場所で働くことができるに尽きるでしょう。

地元に愛着がある場合や、家族や親せきが多く住んでいて、地元を離れられない人にとっては、エリア採用はありがたい存在です。

私生活を大切にできる

子供の頃、転校を経験したことがある人も多いと思います。

両親の仕事の都合上、慣れ親しんだ地域を離れなければならないというのは、地元愛が強い人にとっては辛いことだと思います。

地元で生まれ育ち、地元で就職する

意に沿わぬ転勤などで、単身赴任をするよりは、「多少給与が安くてもこの地で働き続けることで、充実した生活が過ごしたい」と考える人にとっては、エリア採用は最適ではないでしょうか。

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デメリット

給与が安い

企業によって異なりますが、エリア限定採用は給与が安く抑えられる傾向があります。

ただし昔と比べて、給与よりもプライベートを重視する人が増えてきたので、給与が安い分プライベートを充実させるという生き方をする分には問題ありませんが、将来、「もっと給与が欲しい」と考え直すこともあると思います。

そんな時は、「総合職への転換」制度を利用することで「総合職」になることができますが、通常上司の推薦や選考試験があるので、狭き門になる可能性を覚悟しておく必要があります。

採用された支店・事業所の閉鎖で解雇のリスク

稀なケースですが、採用されたエリアの支店や事業所、工場などが閉鎖される場合があります、この場合、エリア限定社員は、優先して解雇されるリスがあります。

もちろん、他のエリアに配置転換してもらえる場合もありますが、その時の企業の経営状況によりけりですですが、覚悟しておく必要はあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

多様な働き方を実現するために、エリア限定採用は重要な役割を果たしています。

政府も「仕事と生活の調和憲章」を掲げて、ワークライフバランスの実現に向けて活動をしています。
(出典:内閣府「仕事と生活の調和推進サイト」)

エリア限定採用はそんな仕事と生活の両立に一役買っていると考えていますので、メリット、デメリットを把握したうえで、ご自身の働き方に合わせた仕事を見つけてみてはいかがでしょうか。