(2020-7-19更新)

最近「秋採用」という言葉を耳にすることが多いと思います。

通常の就活と何が違うのか?

特別な採用方法?

秋採用といっても目新しいものではなく、通常の「春採用」に対して、秋の時期に採用活動を行うことからこのネーミングが付けられている訳です。

ただし、企業がわざわざ秋採用するには理由があるので、この企業側の狙いを読み違えてしまうと、内定が遠のいてしまうリスクがあります。

では、企業はどんな狙いがあって「秋採用」を行うのでしょうか。

今回は、秋採用の特徴と企業側の狙い、そして対策を解説します。

秋採用とは

秋採用

秋に行われる新卒学生の採用活動のことで、通常の3月から6月頃までの「春採用」と区別するために「秋採用」と呼ばれています。

秋採用には明確な時期はありませんが、9月頃~12月頃に行われることが多いです。

秋採用が必要な理由

就活と言うと、3年生の3月にエントリーをして6月までに内々定をもらうのが通常のパターンですが、すべての学生がこのスケジュールで就職活動ができる訳ではありません。

  • 部活動や大会で就職活動ができなかった
  • ゼミや研究で忙しかった
  • 留学などをしていた
  • 春の就活を行ったが、希望とアンマッチした

人によって様々な事情があり、春の就活ですべての学生が思い通りの内定を得られることはないので、春しか募集がなかったら、就職難民で溢れかえってしまいます。

春にない内定へのこだわりも

企業は通常、春採用で定員割れを補うために、秋に継続して採用活動をしているので、

「秋では内定辞退を嫌がる」

秋採用で内定辞退が出てしまうと、もう採用する時間が無くなってしまうので、欠員のまま4月を迎えてしまうことになります。

このため、企業は「入社してくれそうな学生」を確実に押さえにくると考えられるので、このことを念頭に活動をする必要があります。

中小企業ばかりではない魅力

秋採用というと、春の採用活動で人を集められなかった企業が募集しているというイメージがあるかもしれません。

確かに、採用枠が埋まらなかった企業が募集する場合がほとんどですが、大手も積極的に行っています。

  • ファーストリテイリング(ユニクロ)
  • ソフトバンク
  • 楽天

これらの企業は、「通年採用」といって、春だろうと秋だろうと応募を受け付けています。

今後は、春に新卒採用を行い、その後欠員を募集するという「新卒一括採用」から、時期に関係なく優秀な学生を採用しようと考える企業が増えてくると思われます。

秋採用の4つの対策

秋採用のポイント

春の就活で思うように内定が取れなかった学生にとっては、秋採用は挽回するチャンスですが、「春と同じこと」をしていては、結局秋も内定を取ることができません。

1.春の就活の反省をする

秋採用は、「部活」「研究」「留学」などで春に就活できなかった人が参戦してきます。

採用する側は、「やむを得ない事情」で春に活動できなかった学生を優遇しがちになるので、なぜ春の就活で失敗したかを反省して、対策を取らないと、秋採用でも内定が取れないまま年が変わる可能性があります。

春から活動していれば、自分の欠点や反省点が見えてきているでしょう。

面接が苦手と言う人も多いと思います。
もちろん、突然面接が得意になることはありませんが、「この点を気を付けよう」と反省をしながら活動を進めれば、少しずつ上手になるのでめげずにチャレンジしましょう。

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2.志望動機を明確に

秋採用は、春に比べると募集数自体が少ない上に、部活などで「正当な理由」がある強力なライバルが応募してくるので、うかうかしていると、採用担当者の目に留まらず落選してしまう危険もあります。

春から活動している人は、

  • 「なぜ秋採用に応募したのか?」
  • 「なぜ春で内定をもらった企業に入社しないのか?」

など厳しい質問が面接官から発せられることが予想されます。
この時に、しっかりとした目標を持っていないと、

  • 「とりあえず就活をしている」
  • 「内定を出しても入社しないかも」

とネガティブに受け取られてしまいます。

上記の「内定へのこだわり」で説明した通り、入社意思が低い学生には内定を出しません。
逆に言えば、入社意思が強いと思われれば、内定率が上がるのではないでしょうか。

このため、面接官が納得するような「強い志望動機」をアピールすることが成功のカギになります。

(下に続く)

3.自己PRを正直に

面接は、「自分という商品を売り込む」ことなので、自己PRは背伸びをしないありのままの自分をPRすることが肝心です。

「あれもできます、これもできます」

中にはこんなすごい学生もいると思いますが、通常は「誇張している」とマイナス評価されます。

私は○○という欠点がありますが、△△は人に負けないくらい頑張ってきました

自分を着飾ってアピールするよりは、ありのままにさらけ出し、「ただし△△だけは自信があります」と主張した方が、よほど説得力があります。

もちろん、自己PRの効果的な方法は、人によって持論があると思いますが、参考にしてみてください。

4.誠実・素直・まじめがポイント

企業は就活生をどのように扱っているかご存知ですか?

基本的に、入社後3年・5年と長い年月をかけて一人前に育てることが通常のパターンです。
入社したら即戦力で活躍してもらう・・・ことは滅多にないので、採用するポイントは「誠実・素直・まじめ」などの人物面が重要視されます。

先輩・上司の指導に素直に従って欲しい

逆に言えば、変に着飾っていたり、自分を良く見せようとしたり、嘘をつく学生は必要ありません。
例えば、「自己PR」一つをとっても、正直、誠実さは読み取ることができます。

また、面接で欠点やミスなどを指摘された時に、いい訳をする人より、素直に認める人の方が好感度があります。
入社後も、先輩や上司から指摘される度に「いちいち言い訳する人」は最悪ですね。

面接の質疑応答からも、どんな人物かを読み取れるので、今まで面接の結果が思わしくなかったなら、視点を変えて見直してみてはいかがでしたでしょうか。

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(下に続く)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

秋採用は、単に欠員募集ではないことがお分かりいただけたと思います。

春に就活を経験していれば、就活の流れが頭に入っていると思いますが、春と同じことをしているだけでは同じ結果となってしまいます。

採用担当者の立場に立ってみれば、「春落ちた学生」より「部活や研究で春活動できなかった学生」を優先したくなりますね。

秋採用は最後のチャンスと思って、この記事で紹介した4つの対策を実践してみてはいかがでしょうか。

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