(2020-8-7更新)
無礼講という言葉を聞いたことありますか?
「上司に気を使わなくていいんでしょ?」
「上司が『今日は無礼講で飲もう』と言う」
会社の飲み会ででは、無礼講とうたって乾杯する上司がいますが、この言葉を真に受けると後悔してしまいますよ。
なぜなら上司が言う「無礼講」は、文字通りの意味ではないからです。
今回は、職場の飲み会での「無礼講」の本当の意味と心がけることを解説します。
本来の「無礼講」とは
古来、神事としての祭りでは、神に納めた神酒を参列者も授かる直会(なおらい)のことを「礼講」と呼んでおり、その後に行われる「打ち上げ」のことを「無礼講」とされていました。
つまり、本来の意味は、「無礼」な「講」(無礼が許される宴)ではなく、「無」「礼講」(礼講で無い宴)なのです。
上司にとっての「無礼講」は?
では、なぜ上司はわざわざ無礼講というのでしょうか?
会社の飲み会では、下手をすると「仕事の話だけ」「盛り上がらない」つまらない会になってしまう恐れがあるので、
- 堅苦しい話はやめよう
- 楽しもう
という趣旨で「無礼講」を言っているので、間違えても「礼儀は無くていい」なんて考えている上司はいません。
上司の立場に立ってみると、会社から離れた飲み会だって「上司の賢威」を振るいたいと考えるでしょう。
でも、「お通夜みたいな会」になっても困るので、「無礼講で楽しもう」というのはお決まりの挨拶みたいなものです。
無礼講でしてはいけないこと
ここまで分かれば、無礼講の飲み会でのNG行動はお分かりいただけますね。
- 上司へのため口
- 上司の悪口や暴言
- お酌をしない
- 酔いつぶれる
つまり、無礼講であろうが無かろうが、「上司を上司として扱う」という普段通りのマナーをもって参加することが求められます。
「結局、無礼講は言葉だけ?」
このように思うかもしれませんが、実際その通りなのです。
逆の立場で考えれば、たとえ飲み会でも「部下からため口」で話しかけられたら、面白くないですよね。
上司はしっかり立てておいて、その中で楽しく飲むことが上手な処世術ですから。
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上司に失礼なことをしたら謝る
お酒が入ってしまい、普段のストレスが爆発して周囲に迷惑をかけてしまったら、どうすればよいでしょうか?
学生時代の飲み会なら、「何事もなかったかのように」すました顔をしていれば良いかもしれませんが、社会人になったらそんなことは許されません。
「翌日、会社に行ったら謝る」
失敗を謝る時は翌日の朝がベストで、早ければ早いほど良く、逆に、やってはいけないことは、「飲み過ぎちゃって覚えていない」などと白を切ることです。
謝ることができない人間は、社会人失格として「人事処遇」で悪い評価を付けられたり、「左遷(※)」の対象になったり、よいことは何もありません。
(※)左遷とは、降格や窓際への配置転換、遠方転勤など閑職に飛ばされること。部下と上司の関係に無礼はあり得ない
今度は別の角度から、職場の人間関係を見ていきます。
会社組織では、上司と部下は置かれている立場が異なり、上司は組織の目標達成が課されており、これを実現するために、組織内をマネジメントし、部下に対して業務命令をしなければなりません。
逆に、部下側は「上司の指揮命令に従う」しか道がなく、上司と部下の間には取り払うことができない壁が存在するのです。
もし、飲み会で「無礼講」で友達同士のように飲んでしまったら、上司と部下の垣根が崩れてしまうことになります。
部下との距離が縮まりすぎてしまい、翌日からの業務で、
- 「部下に厳しい命令をすることができるのか?」
- 「部下の提案に反対することができるのか?」
組織の目標を達成するために、部下に対して厳しい姿勢を取らなければならないのに、飲み会で部下と一緒になって騒いでしまったらどうなるか。
「会社と飲み会は別だ」という人もいますが、頭では分かっていても実際にはそんな切り替えができる人は少ないのではないでしょうか。
- 「上司は部下に気を使い」
- 「部下は上司に反対意見を言いやすくなる」
フラットと言えば聞こえはいいですが、組織がルーズになるだけではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
新入社員や若い人たちは、「無礼講」なら失礼をしても大丈夫と、上司にため口をしたり絡んだりする人もいるようですが、こんな失礼なことは絶対に行ってはいけませんし、非礼を許す上司もいるとは思えません。
もし飲み会で絡んでしまったら、翌日にはちゃんと謝らないと何倍もの仕打ちを受ける羽目になってしまいます。
社会では、「本音と建前」という言葉があります。
- 建前:無礼講
- 本音:失礼なことするな
上司の本音を知らずに、「無礼講」という言葉のニュアンスを勘違いして、飲み会で失敗をすることのないようにしましょう。
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無礼講と言う上司も上司だけど、鵜呑みにする人もどうかなって思います。
無礼講は建前ですから、わざわざ飲み会の場で宣言する必要はありません。
入社したての人がその言葉を信じてしまうのでしょうね。
職場の飲み会で、わざわざ無礼講を言わないと場が持たないのでしょうか。
飲み会の雰囲気はそれぞれ異なるので一概には言えませんが、「全く会話が弾まないから無礼講を使っている」という所もあると思います。
それでも、無礼講は建前ってことが分かっているのであまり意味はない気がしますね。
無礼講と言う言葉は知ってますが、うちじゃ使う上司はいないようです。
フラットな職場だから、飲み会の雰囲気もいいから必要ないのかも?
上司と部下がいる飲み会ですから、ある程度は緊張感が出てしまうのはやむを得ません。
無礼講と言ってまで和やかにする必要はないと思うのですが。
無礼講と言われて、若い社員が上司の背中ポンポン叩いてたのはゾッとしたな。
怖いもの知らずというより、会社のことがまだ理解できてなかったんでしょうね。
ビジネスの建前を信じてしまうと大変な思いすることがありますからね。
無礼講という言葉に騙されてしまう若い社員がいるんですね。
会社の組織というものを分かっていれば非礼」が認められるわけがないのに、何故だか無礼講という言葉に惑わされてしまうのでしょうね。
無礼講と言われたからって上司に失礼なことをする人は、その程度の人間なんですよね。
無礼講は、しろと言われても出来るものではありません。
普段のストレスが溜まっていたとしても、こういう場で発散することは控えるのが社会人です。
上司と部下の関係ですかね。
返信ありがとうございました。
無礼講なんて心にも思っていないのに、わざわざ言う上司が理解できない。
形式的な掛け声なら、今日は楽しく飲もうでいいのにと思います。
管理人は、上司と部下が一緒に楽しく飲むのはあまり賛成できかねます。
仕事では指揮命令関係にあるので、部下と仲良くなりすぎると「業務命令」がしにくくなると懸念しております。
このため、飲み会の挨拶は「今日もお疲れ様」などで十分と考えています。
いつも拝見しております。
最近は、無礼講を耳にしない気がします。
職場の飲み会が減ったのか、上司の威厳が無くなったのか分かりませんが。
上司と部下の垣根が無くなりつつあるのでしょうか。
または、職場の飲み会自体減っているのかもしれませんね。
無礼講は、新人社員がだまされる言葉ですね。
飲み会で初めて「無礼講で」なんて言葉を耳にしたら、失礼なことをしてしまいそうですね。
ただし、人間関係などをよく考えれば、上司に失礼なことをすることは許されないと分かると思いますが、言葉の魔力に負けてしまうのでしょうか。