(2020-6-19更新)
「もう嫌、会社を辞めてやる!」と思うことはありませんか?
仕事でミスしてしまったなど自分に非があるなら我慢できるけど、上司や先輩からの理不尽な扱いを受けたり、勤務時間の割りに給料が低かったりすると、「転職して抜け出してやる」と思うのも無理ありません。
ただし、嫌で辞めたけど転職先も状況が似たり寄ったりで、「辞めなきゃよかった」と後悔しても、あとの祭りで戻ることはできませんね。
会社を辞めて新しい会社に転職して待遇が良くなったり、人間関係が良くなったりすることもあれば、逆に、転職先の会社の方が悪くて、辞めなきゃよかったと後悔することもあります。
今回は、そんな失敗をしない為に「会社を辞めた方がいい場合」と「辞めずに残った方がいい場合」をそれそれ解説します。
今の会社のどこが不満なのか
この記事を読んでいる人は、今の会社に不満があるか、いい会社があれば転職したいと考えているのではないでしょうか?
もしかしたら、漠然と辞めたいと思っていたら、退職後にどんな会社を選べばよいか目安がなくなってしまいますので、次のチェックリストで、「辞めたい理由」と「会社に求めること」をはっきりさせることで、
- 辞める必要があるか?
- 社内で残る道はないか?
- 転職先選びで何を重視すべきか?
が明確になるので、選ぶ道が自ずと見えてきます。
満足度チェックリスト
では早速、実際に会社・仕事に対する条件・優先度と、その満足度を調べてみましょう。
例では、サンプルとして「求める条件」と「優先度」を記入してありますが、ご自身で内容を変えて試してみてください。
この例では、「最優先◎」と「優先〇」の満足度が2点と低く、「妥協可△」と「気にしない×」の満足度が4点と高いので、明らかにミスマッチが生じているので、「人間関係が悪く、仕事がつまらない上に、給与が低い」ことが不満になっていると想像できますね。
このように、「自分が重視している条件」と「満足度」が一目で分かりますので、上記の例では転職して、希望条件を満たす求人を吟味することが成功する秘訣になります。
続いては、会社を辞めたい理由の上位にランクされている次の不満について対処法を具体的に解説しますので、辞める前に一読してみてください。
- 人間関係が悪い
- 給与が低い
- 労働時間が長い
人間関係が悪い
会社を辞めたい理由で、もっとも多く対処方法が難しいのが人間関係です。
外回りが多い人でなければ、嫌な人と一日中顔を合わせるのは辛くて我慢できないので、一日も早く辞めたいと思うのが普通の人の感性ではないでしょうか。
いじめ、パワハラの場合
人間関係が悪化していくと、延々怒鳴られたり、いじめにあったりと、朝起きると憂鬱になってしまいます。
会社によっては、相談窓口がある所もありますが、そうでない会社の場合、どこにも相談できず、精神的に追い詰められて病気になってしまいます。
いじめやパワハラで悩んでいる場合は、今すぐ辞めるべきです。
第一、いじめやパワハラが日常的に行われていることを放置している会社は、その会社自体に問題があり、ブラックと言われても仕方ありません。
いじめやパワハラが行われている会社で、頑張って働いても得られることは少ないと思われるので、病気になる前に辞めるべきです。
上司に問題がある場合
部下の意見を聞かない、自分の意見を押し付ける
年下上司・年下部下という言葉もよく耳にしますが、多くの場合、上司は年配で部下たちよりも勤続年数が長いことでしょう。
また、男性は思った以上にプライドが高く、この高いプライドが、下の人間からの意見を受け付けることを拒否します。
プライドだけでなく、人間は年齢上がれば上がるほど、新しい事に対して抵抗したり、チャレンジよりも安定を選ぶ傾向があり、これが部下の意見を受け付けなくなります。
責任感がない、責任を押し付ける
責任感がない上司も困ったものです。
上司のミスを部下になすりつけたり、部下に仕事を丸投げして責任もとらせたり、責任は部下に取らせて、手柄(成果)は自分が取る。
こういう上司は、報告や相談をしても、自分の考えがないため、まともな回答は返ってきません。
せいぜい「○○課の○○さんがこう言っていたよ」と伝書鳩みたいなことしか口からでてこないでしょう。
部下に仕事をまかせられない
中間管理職に多いパターンで、部下に仕事を任せることができず、すべて自分で抱え込んでパンクしてしまう上司。
周りからも「仕事はできる」と認められているが、上司としては失格です。
このパターンには二種類あり、「自分がやるべきこと」を思い込んで部下に任せることができない場合と、
「自分の仕事がなくなる」、「(教えることで)部下に抜かれる」と思い込んでいる場合があります。
どちらの場合でも、ルーチンワークや補助的な仕事ばかりで、重要度の高い仕事が任されず、やりがいがないことには変わりないです。
上司に問題がある場合の対処法
上司に問題がある場合は、辞めないで続けるべきと考えます。
特に、2~3年周期で異動がある会社で働いている場合は、長くて数年で上司が変わるので、その間自分の経験やスキルを磨いて、次の上司に評価してもらうように準備しておきましょう。
もちろん、次の上司も問題があるかもしれませんが、また問題上司に当たってしまったら、さすがに会社に見切りを付けて辞めてもよいのではないでしょうか。
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給与が低い
会社に就職して数年たち仕事も人並みにできるようになってくると、給与について考えるようになるでしょう。
「もしかしたら、うちの会社って給与安い?」
「毎日こんなに働いているのに評価されてない?」
給与が安くて、辞めた方がいい場合
明らかに給与が安い
まずは、自分の年収が平均年収と比較し、給与水準が平均なのか少ないのか確認してみてください。
※出典:厚生労働省「平成 28 年賃金構造基本統計調査の概況」(残業手当は含まず)
さらに、入社後の昇給額、先輩や上司の給与から、将来の給与をシュミレーションして、上記の平均年収と比べてみてください。
尚、平均年収は会社の規模により大きく変わりますので、増減してみてください。
※出典:厚生労働省「平成 28 年賃金構造基本統計調査の概況」
【結論】
現在の給与が明らかに低く、将来の昇給も期待できない場合は、辞めることを検討してみてください。
ただし、次の場合のように、給与が低くても、キャリアアップになったり、福利厚生が充実していたり、会社の雰囲気や人間関係が良い場合など、給与以外の面で魅力がある会社なら、辞めずに続けた方がいいこともあります。
給与が安いが、会社に残ったほうがいい場合
仕事がキャリアアップになる場合
「仕事は良いけど、給与が安いよな~」
そんな時は、会社を辞めずに仕事やり遂げてください!
- スキルアップになる
- すごいクライアントの仕事をしている
- 自分のポジション以上の権限を与えられている
こんなに恵まれた仕事をしているのであれば、仕事を辞めようなどと考えずに、自分のキャリアアップのために、どんどん経験を積み成果を出しましょう!
福利厚生が充実している場合
以下の一つでも当てはまれば、辞めずに残ったほうがいいかもしれません。
- 社宅に入居している
- 住宅手当、家族手当が支給されている
- 社員食堂がある
例えば、社宅に入居していて、民間住宅よりも2万円も賃料が安ければ、手取りが年間24万円(給与支給額だと30万円程度)多いことと同じです。
社員食堂も、1食200円安く食べられたら、1か月4~5,000円(1年間5万円程度)と金額は、そう多くないですが、コンビニ弁当やパンなどを食べるよりは、栄養バランスが良く、長い目で見れば、健康面の差は大きいです。
転職先に、同様の福利厚生が無ければ、給与が増えたが、逆に生活が苦しくなった(可処分所得が減った)という状況になりかねません。
【関連記事】
会社の福利厚生制度は社員食堂だけでない!こんなユニークな制度も
休日が多い、有給休暇が取りやすい
その他、休日・休暇なども判断材料になります。
- 休日が多い
- 有給休暇が消化できる
休日が多い目安は、年間休日が120日以上(*1)で、休日が多かったり有給休暇が自由に取れたりする会社は、良い会社であることが多いです。
(*1)年間休日が120日以上とは、2018年の例で、カレンダーの休みに、正月(1月1~3日)、お盆(8月13~15日)、年末(12月29~31日)を休みとした場合で、年間120日になります。(完全週休二日制+三大連休がある場合です)
【結論】
福利厚生が充実している場合は、福利厚生を金額に換算して給与に加えて判断します。
また、休日が多く有給休暇が消化できる会社の場合も、生活できないほど給与が安くなければ。現在の会社で働き続けた方がいいかもしれません。
特に、福利厚生が充実して、休日が多くさらに有給休暇が取りやすいが、給与だけが安い時は、支出を抑える工夫をして、現在の良い環境の会社で働き続けてみてはいかがでしょうか?
労働時間が長い、残業が多い
「うちの会社は、定時が21時です(泣)」
「今日は早く帰れた(時計は20時)」
本当の定時が18時なのに、帰れない人たちの嘆きです。
日本の時間外労働は他の先進国に比べて多く、安倍総理が「働き方改革」の中で、長時間労働の抑制・改善を掲げて取り組まないとなければならないほどです。
また、2018年7月の有効求人倍率(※2)が1.63倍(2017年7月:1.51倍)と人手不足が顕著です。
人手不足のため、1人当たりの仕事量が増えてしまい、そのための多少の残業は仕方ないですが、度が過ぎていいわけではありません。
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すぐに辞めるべき
過去3か月間の残業時間(サービス残業を含む)が、1か月あたり平均60時間を超えたら辞めるべきです。
長時間の残業では、身体、精神共にボロボロになってしまうので、病気になる前にすぐに会社を辞めるべきです。
特定受給資格者なり、すぐに失業給付もらえる可能性
離職日(退職日)の直前6か月間の労働時間で
- 連続する3か月間で月平均45時間
- 1か月で100時間
- 連続する2か月間で月平均80時間
を超える時間外労働が行われたため離職した者。(休日出勤含む)
この条件の一つでも当てはまれば、自分から退職しても(自己都合退職)、ハローワークで事情を説明して、「特定受給資格者(会社都合)」に変更してもらうことが可能です。
特定受給資格者になれば、3か月の待機期間を待たずに失業給付が受けられるだけでなく、給付日数も多くもらえます。
ただしハローワークでは、タイムカードや勤務時間表などで勤怠を証明できる資料が必要なので、退職前に準備しておく必要があります。
特定受給資格者の要件と給付日数の詳細は、以下関連記事をご覧ください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
会社を辞めるべきか続けるべきかの判断は、
【 辞めるべき場合 】
- いじめ・パワハラ
- 給与があまりにも低い
- 時間外労働が多すぎる(月60時間以上)
【 辞めないで続けるべき場合 】
- 上司に問題がある(ダメ上司)
- 福利厚生が充実している
- 休日が多い、有給休暇が取りやすい
個別事情によりますが、辞めるか辞めないかの判断をする助けになればと思います。
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転職を成功に導くために
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