(2020-7-24更新)
面接でせっかく企業に来たんだから、出来れば社内見学をしたいと思うことありませんか?
「一緒に働くことになる社員がどんな人か知っておきたい」
「オフィスの雰囲気を確かめておきたい」
職場の雰囲気はインターネットの口コミではなく、実際に自分の目で見て感じ取るって判断したいですが、これを実現するのが社内見学なのです。
入社してから後悔しないために、少しでも職場を見ておきたいですが、なんとなく見るだけではせっかくの機会を無駄にしてしまう事もあります。
今回は、面接後の社内見学で確認しておきたいポイントを解説します。
社内見学で確認する3つのポイント
転職して「この会社合わない」と思うのはどんな場合が多いと思いますか?
「職場の雰囲気がイメージと違う」
「人間関係が悪い」
転職の失敗は経験しないに越したことはありませんが、この会社は無理と思うのは上記の理由ではないでしょうか。
実際に皆さんが転職したいと思うのも、建前では「ステップアップ」と説明しても、本音の理由は職場の雰囲気や人間関係が原因の人も多いと思います。
では、転職して新しい職場に配属されて「職場の雰囲気が合わない」「人間関係がダメ」と思い始めるのは、配属後わずか数日で、どんな会社かが肌で感じ取れてしまうのです。
皆さんも、今働いている会社に入社した時のことを思い出してもらえば、入社初日で感じ取った雰囲気は、現在感じている雰囲気と合っているのではないでしょうか?
つまり、職場を見学させてもらい働いている社員と少し会話をすれば、「直感で」自分に合うかどうかが判断できてしまうのです。
前置きが長くなりましたが、社内見学で確認するポイントを3つに分けて解説します。
オフィスの雰囲気
オフィスに足を入れた瞬間に感じ取れるのが職場の雰囲気です。
「賑やかだな」
「黙々と仕事している」
実際に自分がここで働くことを想像してみてください。
一人で集中して仕事を片付けるのが得意な人なら、「相談しながら仕事をしている」「大きな声で会話が飛び交っている」こんな職場に配属されたら耐えられないですね。
逆に、チームで議論しながら仕事を進めるのが得意な人なら、「静まり返った職場」に配属されたら浮いてしまうのではないでしょうか。
また、働いている人たちの表情も観察してみてください。
「つまらなそうに仕事している」
「上司の顔色を伺いながら働いている」
こんな会社に入社してしまったら、長く働き続けられませんね。
特に、職場を見学するときは、働いている社員たちと目を合わせてみることをお勧めします。
なぜなら、「目は口程に物を言う」という諺(ことわざ)の通り、働いている人たちの目を見れば、「活き活きしている」「眠そうだな」などの社員の気持ちを察することができるからです。
なお、目が合ったときに笑顔で会釈をしてくれたら、良い雰囲気の会社の可能性があります。
裏を返せば、職場の雰囲気が悪かったら、見学者に笑顔で会釈するなんてことは考えられないからです。
社内環境
入社すると、1日のうち8時間は職場にいることになるので、例えば「汚い」「暑い(寒い)」職場だったら嫌ですね。
社内見学では、実際に働く職場に入ることができるので、自分が働くことをイメージして以下の内容を確認してみましょう。
- 職場が整理整頓されているか
- 床や壁などが汚れていないか
- 照明は適切か(暗くないか)
- トイレが衛生的か
職場の衛生状況が悪い会社は、社員を大切にしていない可能性があります。
昔から、「トイレを見ればその会社が分かる」と言われるように、トイレが奇麗だと仕事もちゃんとするし、何より社員を大切にしていると判断することができます。
なお、ブラック企業という言葉が流行っていますが、ブラック企業は社内の環境が悪い傾向がありますので、「変な会社」に入らないためにも、しっかりチェックしたいですね。
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働いている社員
良い会社は、社員教育に力を入れているので、来社したお客様に対しても挨拶をすることができます。
職場見学もお客様扱いですから、社員の人から「いらっしゃいませ」「こんにちは」と元気よく挨拶をしてくれます。
ところが、社員を大切にしない会社で働いていると、普段から挨拶をする習慣がないため、お客様に対しても「まともな」挨拶ができなくなってしまいます。
- 「こちらが挨拶しても返って来ない」
- 「小さい声でボソボソと挨拶した」
- 「目を見て挨拶できない」
- 「嫌そうな顔をされた」
もし職場見学ですれ違った社員がこんな人だったら、入社したくないですね。
また、働いている人たちの身だしなみも、チェック事項です。
- シャツのボタンを外してだらしがない
- シャツの腕や襟元が汚れている
- 髭(ひげ)が伸びて汚らしい
- ズボンがヨレヨレ
働いている人たちの身だしなみが乱れていたら、コキ使われていると想像できますし、もしかしたらブラック企業の可能性もあります。
ここまで確認しておくポイントを説明しましたが、短い時間の社内見学だけでも、こんなにも多くの情報が得られるのです。
もし、職場の見学で「自分に合わない」で判断できたら、無駄な入社せずに済んだので
事前に職場を見学せずに入社した場合と比較すると、
事前に社内見学をすることで、良い会社なのか悪い会社なのかの判断材料になりますので、入社後に「こんなはずじゃなかった」と思わずに済むようにしっかり確認しておきたいですね。
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見学時に聞いておきたい質問
社内見学では、一通り職場を回った後に「何か質問ありますか?」と聞かれることがあります。
見学をお願いしておきながら、「特に質問はありません」と答えるようでは、志望度の低さや社会人としての資質も疑われてしまいます。
年配の方なら、「研修会・勉強会などに行ったら、必ず一つは質問すること」と指導されたことがある人もいると思います。
せっかく受け入れしてくれた訳ですから、いくつか質問をしておきたいです。
見学当日に聞く質問
職場の見学では、配属予定部署の人たちの生の声を聞ける機会ですので、仕事に対する姿勢・モットーなどの質問をしてみてはいかがでしょうか。
具体的には以下の質問をするのが無難で、回答しやすいと思われます。
- 仕事をする上で心掛けていること
- どんな時にやりがいを感じるか
- 入社して苦労したこと(嬉しかったこと)
いくつ聞けるかは、その時の状況によって変わりますが、あらかじめ2~3問は質問を準備しておくことが望ましいです。
特に、社員の人たちがどんなことを意識しながら働いているか、苦労話を聞くことができたら、入社後の自分も同じようなことを経験するだろうと参考になるのではないでしょうか。
雰囲気に関連した質問も可能
また、その場でアドリブで質問をすることになりますが、良いところを褒める質問もしてみてください。
「本日、職場を見学させていただいて、皆様の仲良くて活気があって驚きました。とても和気あいあいとしているので職場外での交流も盛んなのでしょうか?」
このように褒めつつ関連した質問をすると、怪しまれずに聞き出すことができます。
聞いてはいけない質問は?
なお、質問だから何を聞いても構わないということはありません。
待遇面や人間関係、プライベートな内容を聞くことは失礼なので、あくまでも社内訪問の一環と考えて節度ある質問をしましょう。
- 残業・休日出勤
- 有給取得状況
- 上司について
- プライベートな内容
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【文例付き】社内見学の依頼方法
ここまで社内見学メリットを紹介しましたので、面接で会社に行った時に職場を見学したいと思った人もいると思います。
職場を見学する場合、採用担当者だけでなく見学する部署の人たちも対応してくれるのが通常ですので、裏を返せば見学部署の人たちのスケジュールも調整しなければならないという事です。
つまり、事前にスケジュールを調整したり、見学ルートを決めたりする段取りが必要なので、「今から見学させて下さい」と気軽に頼むことができないのが難点です。
具体的な社内見学の依頼方法は次の通りです。
- 3日前までに依頼する(電話・メールどちらでも可)
- 職場見学で確認したいことを明確にする
- 見学したい理由を説明する
採用担当者は、受け入れ部署の人たちに「求人応募者が〇〇と言う理由で、△△を見学したい」と依頼するので、受け入れ部署の人たちが納得する理由を説明しないと見学を引き受けてくれません。
「ちょっとオフィスの雰囲気を見たい」
あなたが受入部署の課長なら、こんな理由で依頼されたら却下しますよね。
社内見学依頼メール
採用担当者も、社内見学をしたいということは「志望度が高い」と思ってくれることがあるので、入社する可能性がある企業に対しては、積極的に見学を申し出てみてはいかがでしょうか。
社内見学の依頼メールは、面接案内メールが届いたら即送るようにしましょう。
件名:職場見学のお願い
転職マニュアル株式会社
人事部人事課 山田様
お世話になっております。7月1日10時に採用面接のお約束を頂いた転職太郎と申します。
突然のお願いで差し出がましいことですが、面接後に業務に差し支えない範囲で職場を見学させていただくことは可能でしょうか?
実は、御社の○○に惹かれて是非働かせていただきたいと考え応募いたしましたが、△△について具体的なイメージが固まっておらず、一度職場を拝見させていただければと存じます。
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくご検討くださいますようお願い申し上げます。
—署名欄—
転職太郎
03-3333-0000
tero@ tenmamual.com
社内見学の依頼メールは、丁寧すぎる文面で送ることが望ましいです。
なぜなら、面接前の選考過程であるので、丁寧なメールを送ることで「マナーを心がけている」「仕事ができそう」と思ってもらえるメリットがあるからです。
なお、会社によっては二次面接、または最終面接に進んだ場合に見学が可能などのルールもあるため、必ず希望が通るとは限りませんが、気になる会社ならば見学をしてから入社を決めたいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「一見は百聞に如かず」とはよく言ったもので、どれだけ企業研究や口コミをチェックしても、実際に企業に行き自分の目で見て感じ取ることに勝るものはありません。
それもそのはずですね。
実際に働くのは自分ですから、自分で直接見て感じることが一番の情報収集であり、判断材料でもある訳です。
この記事を読んだら、「社内見学をせずに入社できなくなった」と思うようになったら、是非入社前に見学させてもらうよう依頼してみて下さい。
なお、規模が小さい会社だと、社内行事や飲み会などに誘ってもらえることもありますが、もし誘われたら絶好のチャンスと思って多くの社員と話をしてみてはいかがでしょうか。
最後になりますが、職場見学をさせていただいたら、お礼メールは忘れずに送りましょう。
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今は、コロナのおかげで、入社前社内見学させてもらえないのよね〜。
社員との会話はできないにしても、ガラス・パーテーション越しにでも見学さえてもらいたいですね。
コロナのため社内見学出来ないと言われた。
コロナは分かるけど可能な範囲で見学させて欲しかった。
おっしゃる通り、社内見学を全く無しにしないで、部分的にでも(可能な範囲で)見せて欲しいものです。
面接に行ってみて、良さそうだから職場を見たいって思う事があるから、事前に依頼って難しいのよね。
コメントありがとうございます。
確かに、面接前の段階では、職場見学させてもらうほど入社意志が固まってないことが多いですね。
例えば、一次面接でその会社に対していいイメージを持ったら、二次~最終面接時に職場見学を依頼してみるのも手だと思います。
お世話になっております。
面接のついでに職場見学を頼んだら、対応できないと断られました。
企業の考え方なんでしょうかね?
コメントありがとうございます。
応募人数が多い場合は、一次面接では社内見学を実施しない会社もあるようです。
この場合、二次面接後や最終面接後なら対応してもらえることもあります。
また、そもそも社内見学を実施しない会社もあり、その場合は入社しないと社風が分かりません。