(2020-6-21更新)
不自由なく働いていても、今より給与が良かったら転職したいって思っている人は多いと思います。
「今より良い条件の企業が見つかったので、転職します!」
在職中に良い条件の会社から内定をもらいステップアップする・・・こんな理想的な転職をしてみたいものです。
でも、働きながらの転職は活動時間が少ないなどのメリットがあり、思うように転職先が見つけられないこともあります。
今回は、在職中の転職活動のメリットとデメリットや、働きながら上手に転職活動をするコツについて解説します。
在職中の転職活動のメリットとデメリット
在職中のメリット
1.給与をもらいながら転職活動できること
転職活動中にも収入が確保されていることは、精神的に非常にありがたいので、働きながら転職活動をする最大のメリットです。
退職後の転職活動で、貯金が底をついたという話はよく聞きますし、貯金は、子どもの教育資金や老後のために蓄えていたもので、転職活動で使うために用意したものではないでしょう。
2.納得のいく求人が出るまで待つ余裕がある
転職成功の秘訣は、どれだけ企業研究ができるかにかかっています。
「妥協して入社して後悔した」
という話をよく耳にしますが、転職活動を何か月もしていると、早く決めたいとの焦りやプレッシャーで、弱い自分に負けて妥協しがちです。
妥協して入社することは、一番してはいけない転職失敗の典型的なパターンです。
在職中の転職活動の場合は、給与をもらいながら、焦ることなく転職活動できるので最大のメリットとなります。
在職中のデメリット
でも、在職中の転職活動も良いことばかりではありません。
1.空き時間に活動するために時間がかかる
働きながらなので、どうしても平日は時間が取れなくなります。
面接のたびに、スケジュールを調整して有給休暇を使うので、時間もかかるし効率が悪くなります。
例えば、午後1時からの面接の場合、半日休暇では面接に間に合わないので、丸1日有給休暇を使って面接をしに行くので、それだけで1日が終わってしまうほど、効率が悪いです。
2.急募の求人には採用されない
どんなにいい求人を見つけても、欠員募集や急募の案件には応募することができません。
「狙っている企業から求人が出たけど、欠員による急募だった・・・」
欠員の場合は、企業はすぐに来てもらいたいので、内定もらってから2か月後の入社なんて悠長なことは認めてもらえません。
3.入社の意思が低いと思われがち
面接官からは、在職中の転職活動者に対して、とりあえず応募していて入社意思が低いと疑っている場合があります。
「内定を出しても辞退されるのでは?」
との懸念され、内定を出すことをためらう事があります。
こんなマイナスイメージを覆すには、どれだけ面接で「本気度」をアピールできるかが、内定へのカギとなります。
応募書類作成
作成するもの
- 履歴書
- 職務経歴書
- (余裕があれば)志望動機テンプレート
「志望動機」は応募の際に使いますが、あらかじめ数パターン用意しておくと後々楽になります。
作成のコツ
履歴書は何とかなると思いますが、職務経歴書の作成は、はっきり言って面倒です。
そこでお勧めな方法が、休日の午前中に一気に書き上げてしまうことです。
実際、仕事が終わってから夜に書こうと思っても、疲れていて途中で嫌になったり、疲れていると頭が働かず、イマイチな文章になったりして、結局、書き直しになり時間を無駄にすることもありますから。
なお、履歴書と職務経歴書だけで書類選考されますので、限られたスペースでどうやってアピールするかで、書類選考の合格率が変わってきます。
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求人を探す
応募書類が作成できたら、実際の転職活動に移りますが、次の順番に解説していきます。
- どの求人媒体を使うか
- 在職者の求人選びのコツ
1.どの媒体を使うか
ハローワーク
メリットは、地元の中小企業の情報が豊富なことです。
これに対してデメリットは、掲載料が無料なので、とりあえず掲載はしているが、採用の意思があるのかどうか疑わしい企業の求人も混ざっていることです。
さらに、ハローワークの職員は、個々の求人票をチェックしきれないので、求人票の条件と採用時の条件が異なるなんてこともあるようです。
転職サイト
メリットは、ほとんど無料で利用できて、優良な求人数も豊富なことです。
これに対してデメリットは、ボタン1つで簡単に応募できるサイトが多く、「とりあえず応募する」本気度の低い応募者も混ざっているため、1件の求人票当たりの応募者数が膨大になるので、書類選考が通り難くなります。
転職サイトを利用している人事に聞いたら、応募が殺到した場合は
「書類通過者は、先着○○名と決めていて、それを超えたら書類選考しない」
と決めているそうなので、新着求人には即応募が書類通過率アップの秘訣かもしれません。(余談)
転職エージェント
メリットは、専属のコンサルトに自分の希望を伝えられ、また採用担当と直接やり取りをしてくれることです。
これに対してデメリットは、エージェントにより得意分野があることと、成功報酬型なので、在職中でマイペースに活動したいのに、エージェントから次から次へと求人を紹介されて、気づいたら内定が出てしまうこともあります。
お勧め媒体
ご自身の転職スタイルによりますが、転職サイトか転職エージェントがお勧めです。
時間の余裕がある場合や、自分のペースでゆっくり活動したい場合は、転職サイトで始めてみるのもいいと思います。
転職サイトは何社か登録しておくことで、求人を比較することができるので、偏った選択をしないメリットがあります。
2.在職者の求人を探すコツ
在職中の転職活動なので、内定が出てから退職をすることになります。
企業により異なりますが、上司に退職を相談してから退職日までは、社員の場合、最低1~2か月も必要ですし、円満退社のためには、2~3か月前に相談することが望ましいです。
このため、次のような求人票への応募は見送るしかありません。
- 欠員、または急募と思われる求人
- 新規店舗やプロジェクト立ち上げなどによる募集で、開始日までに退職できない場合
なぜ、円満退社するためには、2~3か月以上必要なのかは、関連記事で解説しています。
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面接の時間を作る
面接時間をいつにするか
在職中の転職活動で、一番の悩みは面接時間だと思います。
通常は、10時~17時頃の面接が多いと思いますが、夜間(18~20時)や土曜日に面接してくれる優しい企業もあります。
夜間に面接してくれるなら、在職中も問題ないような気がしますが、ここに次の2つの落とし穴があります。
急な残業に対応できない
在職中の面接は、有給休暇(代休)などを使うことがベストです。
なぜなら、現在100%残業の無い職場にお勤めの場合はいいとして、責任ある立場になればなるほど、急ぎの仕事やトラブルなどが飛び込んできて、急きょ残業になり面接に行けなくなる危険があるからです。
急な残業で面接日時を変更してもらったら、求人企業から「その程度のことも予想できない人物」とレッテルを貼られてしまい、採用される見込みが無くなってしまいます。
なお、夜間や休日面接を利用して企業の残業実態を見抜く方法を、関連記事で解説しています。
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疲れている時の面接は良い結果が期待できない
面接は、求人企業との「お見合い」と思ってください。
仕事帰りの疲れている時に行くと、受け答えがおろそかになったり、面接官に疲れていることを勘づかれてしまったりすると、
「本気度が低い」と思われて、内定が見送られてしまうこともあり得ます。
「本日は休暇を頂きました。」
と自信をもって言い、本気の面接として挑みましょう。
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転職活動中のタブー
転職活動をしていること言わない
在職中の転職活動で失敗する典型的なパターンは、社内にばれることです。
転職活動をしていることを、仲良しの同僚にも言ってはいけません。
何故なら、転職活動をしていることは噂話にもってこいのネタなので、本人に悪気がなくても、つい喋られて、あっという間に社内に広まってしまいます。
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普段と違うことをしない
普段と違うことすると周りから分かるものです。
例えば、こんな事をしたら周りに勘づかれてしまうので、気をつけましょう。
- 普段は私服で出社しているのに、面接のためスーツ着用して出社する
- 会社のパソコンで、求人企業のホームページや面接場所の地図を見る
- 有給休暇に理由が必要な場合、不自然な理由にしない
職場の人たちは、同僚の言動を見ていないようで、しっかり見ています。
「あの人、最近変わった?」から始まり、「面接してるんじゃない?」などと噂になることがあるので、普段と違う行動をしないように気を付けましょう。
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会社を辞める人には共通点がある!退職や転職する人の前兆・兆候
仕事は最後までしっかりと行う
「もう辞めるから、ちょっとくらい手を抜いていい。」
辞める会社のことより、転職先のことで頭がいっぱいかもしれませんが、社会人として最後まで頑張りましょう。
世間は広いようで狭いもので、現在の会社に転職先とつながっている人がいるかもしれません。
円満退社して、新しい人生のために、気持ちもよく送り出してもらいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
理想は働きながら給与を貰いながらの転職活動ですが、時間や急募の求人に対応できないなどのデメリットがあることがお分かりいただけたと思います。
それぞれのメリット、デメリットを比べて、自分にとって満足のいく転職をしてみてはいかがでしょうか。