(2018-7-23更新)



失業給付の受給要件

2つの受給要件

失業給付は、失業したら誰でも受給できるわけではありません。

以下の2つの要件を両方とも満たす必要があります。

1.すぐにでも働くことができること

転職活動を行う場合は、ここは問題なくクリアできます。

「すぐにでも働くことができない」とは、例えば、以下の場合です。

  • 病気やけがのため、すぐには就職できないとき
  • 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき
  • 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
  • 結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき

※出典:厚生労働省職業安定局「ハローワークインターネットサービス」

なお、失業期間中に技能や資格を身に付けるために、スクールに通う事もあると思いますが、転職活動と並行してスクールに通っている場合は、ここに該当しませんので安心してください。

2.離職の日以前2年間に、12か月以上雇用保険に加入していたこと

退職日からさかのぼって、2年間に通算12か月以上加入が条件になります。

この期間は通算なので、下図のように途中に間が空いても大丈夫です。

【2年間に通算12か月以上加入となる例】
雇用保険通算12か月の例

また、会社都合による退職の場合は、退職日からさかのぼって、1年間に通算6か月以上加入で対象となります。

ただし、勤務日数が11日以上あった場合に、1か月とカウントされますので、短時間勤務や休職期間があった場合はハローワークに相談してください。


特定受給資格者と特定理由離職者

特定受給資格者

特定受給資格者とは、いわゆる「会社都合退職(特定受給資格者)」のことで、次のいづれかに該当する場合です。
(主なものを抜粋・要約しています)

(1)倒産などによる離職

  • 倒産
  • 事業の廃止
  • 事業所の移転で通勤が困難になった

(2)解雇などによる離職

  • 解雇
  • 労働条件が事実と異なったため
  • 賃金未払い(1/3以上の金額の未払い)
  • 長時間労働(月45時間x3か月、月80時間x2か月、月100時間x1か月の時間外労働)
  • セクハラ、パワハラ
  • 退職勧奨(恒常的に設けられている早期退職優遇制度は該当しない)

【 注意 】
雇用保険受給資格者証の離職理由コードが、「11・12・21・22・31・32」の場合が対象ですが、これ以外のコードの場合は、ハローワーク職員に相談してください。

特定受給資格者の最終判定はハローワークで行います。

特定理由離職者

特定受給資格者にはならないが、次のようなやむを得ない理由で退職した場合に特定理由離職者となります。(主なものを抜粋・要約しています)

  • 障害、疾病、負傷などによる離職
  • 父若しくは母を扶養のため離職を余儀なくされた場合
  • 結婚・育児、事業所の移転、転勤命令などにより、通勤困難となったことによる離職

【 注意 】
雇用保険受給資格者証の離職理由コードが、「23・33・34」の場合が対象ですが、これ以外のコードの場合は、ハローワーク職員に相談してください。

特定理由離職者の最終判定はハローワークで行います。

離職理由による差異

特定受給資格者、特定理由離職者とそれ以外の受給者(自己都合退職)とでは、次のような違いがあります。

給付制限期間

特定受給資格者、特定理由離職者には給付制限期間が無いが、自己都合退職の場合は、3か月間の給付制限期間があります。

申請から給付までの流れは次の通りです。

失業給付申請フロー

給付日数

給付日数も次のように大きく異なり、45~60歳では2倍以上の差があります。

失業給付日数
※出典:厚生労働省職業安定局「ハローワークインターネットサービス」

特定受給資格者となる可能性はある

会社は、なるべく自己都合扱いで退職させたがる傾向があります。

会社都合で退職させてしまうと、国から助成金がもらえなくなったり、退職した社員から不当解雇で訴えられたりするリスクがあるため、様々な理由を付けて自己都合退職として、離職票を発行しようとします。

もちろん、理不尽な自己都合退職とされないように特定受給資格者の要件が存在し、これに該当すると、ハローワークで特定受給資格者(会社都合)に修正してもらうことが可能です。

【 よくありがちな特定受給資格者の例 】

  • 「長時間労働(月45時間x3か月、月80時間x2か月、月100時間x1か月の時間外労働)」
  • 「セクハラ、パワハラ」
  • 「退職奨励」

この場合ハローワークで相談することで、特定受給資格者と認定される場合がありますので、タイムカードなどの出退勤時間を記録したものをコピーしておくなど、具体的な状況証拠を集めておくことがカギとなります。