(2018-11-10更新)

退職時に会社から転職先を聞かれることがあると思います。

こんなときには、正直に言うべきか、それとも、秘密にしておくべきか悩みますね?

今回は、転職先を聞く会社側の狙いと、聞かれたときの対処法と正しい転職先の答え方について解説します。



退職時に転職先を言うメリットはない

転職先は?
会社から転職先を聞かれた場合に答えるメリットはなく、転職先を伝えることは「百害あって一利なし」です。

特に、「今まで面倒みてもらった上司や先輩に聞かれた場合は、答えないと失礼になるのでは?」と思うかもしれませんが、退職するといった瞬間に態度が豹変し、さまざまな妨害をしてくることも考えられます。

上司や先輩によっては、「今まで面倒見てあげたのに、裏切って退職した」と、退職を伝えた瞬間に敵意むき出しになる人もいるので、お世話になったからと言って、安易に転職先を伝えることはできません。

このようにメリットがないだけならまだしも、次のような引き止めや妨害などのマイナス面があるので気をつけましょう。

退職交渉中

まだ退職願を提出する前の段階で転職先を答えてしまうと、「あの会社は○○だからやめとけ」などと、様々な理由をつけて引き止めにくるかもしれません。

そして、「未定」と答えた場合は、「決まってないなら辞めることはない」とどう答えても、引き止めの材料を与えることになります。

退職願い提出後

それでは退職願い提出後なら引き止められないからと油断して転職先を答えてしまうと、今度は足を引っ張ってくることもありえます。

「あいつは組織の裏切り者」呼ばわりされて、転職先にあなたの悪い情報を流されるかもしれません。
例えば、インターネットやSNSを使い匿名で誹謗中傷されて、内定を辞退せざるを得ない状況に追い込まれることもあり得ます。

私たちは、これから新しい人生を歩むために転職するのですから、退職先に、少しでも危険な種は蒔かないように気を引き締めましょう。

会社は様々な方法で転職先を聞いてくる

また、間接的な方法で転職先を聞いてくる場合があります。

秘密保持誓約書(秘密保持契約書)

退職時に秘密保持誓約書(または、秘密保持契約書)にサインを求める会社は多いです。

秘密保持誓約書とは、在職中に得た企業の営業上や技術上のノウハウなど企業機密を、退職後も漏洩(ろうえい)しないことの誓約書で、多くの企業が退職者に対して署名を提出させています。

ここまでは一般的ですが、この誓約書にあえて「転職先」の記入欄を作り、転職先を記入させようとしてくることもあります。

誓約書の名目につられて、ついうっかり転職先を記入しそうになりますが、もちろん書く必要はありません。

競業避止義務契約書

上記の誓約書と同様に、競業避止義務契約書(誓約書)としてサインを求める会社もあります。
競業避止義務(きょうぎょうひしぎむ)とは、従業員の退職後に競業他社への就職を禁ずる契約書(誓約書)です。

競業避止義務は、自社の営業情報、技術情報を握っている社員が競業他社に転職してしまうと、自社の利益が損なわれるためのものです。

本来は、次のような場合に有効となるものです。

  1. 管理職や専門性の高い職種
  2. 重要な営業、技術情報やノウハウ触れていること
  3. 退職後1年間程度の期間まで
  4. 競業避止義務を負わせる十分な対価が支払われている場合

ところが、一般社員にまで競業避止義務契約書(誓約書)に、「退職手続きの一環として」サインをさせるところもあります。

転職先がこの契約に触れる場合は、サインする前に弁護士に相談してください。
(弁護士には、30分5,000円程度で相談できますので、転職後にトラブルになることに比べれば安いものです。)

尚、秘密保持と競業避止義務をセットにした誓約書もあります。
どちらの場合も「転職先」を書かないに越したことはありません。

その他各種手続きに必要

「社会保険や雇用保険の手続きで、転職先の情報が必要」などと言って、転職先を聞き出そうとするかもしれません。

実際は、社会保険や年金、雇用保険では、転職先の情報は必要ありません。

もし、そこまでしてでも聞き出そうとするってことは、転職先に対して悪い噂でも入れるか、他の何かを企んでいると疑った方がいいです。

(下に続く)



転職先を聞かれたときの上手な回答例

では、転職先を聞かれた場合どのように答えたらよいでしょうか。

本当に決まってない場合は、次の答え方が無難でしょう。

「決まり次第、お知らせします。」

では、決まっている場合はどうでしょうか。

「落ち着いた頃に、ご連絡します」

円満退社のために波風立たないようにしておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

退職時に転職先を聞かれることは、特に珍しいことではありません

このため、退職交渉では、転職先を聞かれた時の回答を用意しておくことが肝心です。

なお、お世話になった人に対しては、転職先に入社後に伝えるようにすれば、転職先を知られてもそれほど恐れることはありませんから。