(2023-5-7更新)

履歴書は、書く内容が決まっていて簡単に書けそうですが、書いてみると奥が深いものです。

限られた文字数では、アピールできない

採用担当者は、大量に集まった応募書類をすべて隅々まで読まずに、ざっと「ナナメ読み」して不採用を振るい落としてしまうことがあります。

このため、書きすぎても読むのが嫌になってしまいますし、逆に少なすぎてもアピール不足となってしまうので、いかにして「読んでもらえる履歴書」を作れるかが面接に進むためのカギとなります。

今回は、採用担当者の印象に残る、シンプルで効果的な履歴書の書き方を解説します。

履歴書はパソコンか手書きか

履歴書

パソコンのメリット

ハソコン作成のメリットは、便利な点はあえて言うまでもありませんが

  • ミスしても修正が楽(入力し直せばいい)
  • 一回作成すれば、再利用が可能
  • 字が下手でも分からない

手書きのメリット

一般的に、手書きのメリットは以下のように言われています。

  • 筆跡から「人間性」が判断できる
  • 誠意が伝わり本気の応募だと思われがち

結論はどちらでも構わないけど、パソコンがベター

結論はどちらでも構わないと書きましたが、転職サイトや転職エージェントを利用する場合、パソコンの履歴書が必要になります。(インターネット上で電子データで応募か、Eメールで応募される為)

手書き履歴書が使える場面は、ハローワーク経由で応募する場合と、求人企業に直接郵送応募する場合に限られます。

このサイトをご覧になっている方は、インターネット環境があるのですから、パソコンで作成しましょう。

履歴書の書き方

それでは、早速履歴書の書き方を、順番にご説明します。

基本情報欄

履歴書基本情報欄

①日付

日付は、次のどちらかを記入します。

  • 面接に持参する場合:面接日
  • 郵送する場合:投函日(ポストか郵便局の窓口に出す日付)

なお、西暦と元号どちらを使っても構いませんが、履歴書全体で統一する必要があります。

②氏名

戸籍上の氏名を記入します。(性と名の間にスペースを入れる)
ふりがなは、ひらがなで書きます。(性と名の間にスペースを入れる)

③年齢・生年月日

年齢は、「①日付」時点の満年齢です。

生年月日の西暦、元号も、「①日付」と統一させます。

④写真

サイズは、縦4cm×横3cmのカラー写真を貼り、スピード写真でなく、写真屋(スタジオ)で撮ってもらいましょう

写真は基本的に3か月以内に撮影したものが望ましく、髪型を変えるなど写真と本人が違うようになるなら撮り直した方が無難です。

なお、WEBやメールで応募する場合は、デジタルデータを貼り、後日面接に持参する時に、本物の写真を貼って提出します。

【関連記事】

証明写真の裏面へ氏名が必要な理由と正しい書き方

⑤住所

住民票に登録されている通りに、都道府県から書き始めて、マンション名なども略さず記入します。

なお、普段使っている住所表記と住民票の表記が違っていることがあるので、念のため住民票を取り寄せて確認してみてください。

ふりがなは、ひらがなで書きます。

⑥電話番号

固定電話はない人が多いので、携帯電話番号だけでも問題ありません。

また、固定電話を記入した場合、下段に携帯電話の番号を記入します。

⑦連絡先

学生で実家の連絡先を記載する必要がある場合は、実家の連絡先を記入します。

その他の場合は、Eメールアドレスを記入します。
採用担当者は、基本的に連絡事項はメールで行うので、メールアドレスは必須です。

【関連記事】

履歴書のメールアドレスは携帯を避けた方がいい理由

履歴書の押印は必要か?

ところで、以前は氏名の右端に押印欄がある履歴書が多かったですが、最近の履歴書は印鑑を押す場所がないフォーマットがほとんどです。

印鑑を押印するかどうかの基準は次の通りです。

  • 押印欄がある:印鑑を押す
  • 募集要項や採用担当者から押印を指定された:印鑑を押す
  • 押印欄が無い、押印の指定なし:印鑑を押さない

なお、押印欄が無い場合の押す場所は、以下の図の通り氏名の横に押します。

履歴書に押印する場所

学歴・職歴欄

履歴書学歴職歴見本

⑧学歴

学歴と中央揃えで記入します。

学生で、職歴が無い場合でも「学歴」と書きます。

⑨年月

「①日付」で記入した西暦、元号と合わせます。

また、上の欄と同じ年ても「〃」と略してはいけません

⑩学校名

学歴の書く基準は、次の通りです。

  • 高卒の場合:中学・高校を記入
  • 大卒以上の場合:高校から記入

ただし、学校名は「○○高校」と略さずに、正式名称で「東京都立○○高等学校」のように書きます。
また、卒業の書き方も、「同校 卒業」とせずに正式名称にします。

【関連記事】

学歴の中退の書き方と面接での答え方

⑪職歴

職歴と中央揃えで記入します。

職歴が無い場合でも忘れずに記入して、次の行に「なし」と書きます。

なお、人事異動や昇進があった場合、派遣社員などの書き方は、以下関連記事で詳しく解説しています。

【関連記事】

職歴の書き方!派遣や契約社員はどう書くの?

履歴書にアルバイト経験を書くべきか?正しい記入とアピール方法

⑫年月

「①日付」で記入した西暦、元号と統一させます。

⑬会社名

会社名は、略さずに正式名称で書きます。
この時、会社名から何の会社か分かりにくい場合は、カッコ内に業種などを記載します。

また、「入社」の後に、配属先を部・課まで記入します。(任意)

なお、昇進・昇格も忘れずに記入します。

【退職時の書き方】

退職時は、退職理由に応じて次のように書き分け、わざわざ詳細の理由を記載する必要はありません。

  • 自己都合:一身上の都合により退職
  • 会社都合:会社都合により退職
(下に続く)

⑭現在に至る・賞罰

「現在に至る」は上の行の会社で働いている場合に使い、退職している場合は必要ありません。

現在働いている場合、左詰めで「現在に至る」と書く

職歴がすべて書き終わりましたら、続いては「賞罰」を書きます。

賞罰とは、文字通り「賞」は表彰、受賞歴のことで、「罰」は犯罪歴のことです。
最近の履歴書のフォーマットには、そもそも「賞罰欄」がありませんが、企業は採用する人の素性を知りたがっていますので、あらかじめ履歴書に記載しておくことが通常です。

書き方はいたってシンプルで、上図の見本の通りに中央揃えで「賞罰」と記載して、次の行に賞罰の内容を記載します。

  • 賞罰が無い場合:「賞罰なし」
  • 賞罰がある場合:「具体的な内容を記載」

書き終わりましたら、次の行の右詰めで「以上」を書いてこの欄は完了です。

履歴書に賞罰を書かなかったとしても、面接で聞かれることがありますので、賞罰がどんなものか確認しておく必要があります。

【関連記事】

履歴書の賞罰とは?分かりやすい基準と書き方

免許資格欄

履歴書免許資格欄

⑮年月

「①日付」で記入した西暦、元号と合わせます。

⑯免許・資格

職務に関係ある免許・資格と、運転免許を取得順に正式名称で記入します。
現在、勉強中の資格があれば、ぜひ記入してアピールしましょう。

また、運転免許を所有している場合は、事務職で外回りしない職種への応募でも記入することが望ましいです。

ただし、運転免許を正式名称で記入しないと適当な人間と思われることがあるので、正式名称に自信が無い方は、関連記事で解説しています。

【併せて読みたい、資格に関するおススメ記事】

履歴書への運転免許証の書き方

履歴書の資格欄が寂しい人にお勧め!簡単に取れる資格はこれだ(事務系)

TOEICスコアは、履歴書に書けるのは何点以上?

志望動機・本人希望欄

履歴書志望動機本人希望欄

⑰志望動機、趣味・特技

志望動機で書類選考の合否が決まるといっていいくらい重要な項目なので、自分のアピールポイントと採用したらどんな利益をもたらすかを書きましょう。

ただし、アピールしたいことがたくさんあるからと言って、小さい文字でぎっしり書くと読むのが嫌になってしまうので、4~5行で簡潔にまとめることがコツです。

趣味や特技は、仕事につながる趣味や健康・体力面をアピールできる内容がベストです。

【関連記事】

履歴書の趣味の悩み解決!どんな趣味もアピールできる方法とは?

(下に続く)

⑱通勤時間

自宅から勤務予定先までの通勤時間を、「ドアツードア」で、徒歩やバスの時間も込みで記入します。

また、標準的な乗換時間も含めることを忘れずに!

⑲扶養家族数

配偶者以外の扶養家族数を記入します。
いない場合も空欄にせずに、「0人」と書きます。

配偶者の有無、扶養義務は○を付けます。
なお、近日結婚予定の場合は、「6月結婚予定」などと記入しておきましょう。

⑳本人希望欄

社員の応募では、給与や勤務地などの希望条件を書かず、次の内容に留めます。

  • 希望職種
  • 連絡可能時間帯

その他伝えなければならないことがあれば記入しますが、細かいことは面接で伝えればいいと思います。

なお、パートやアルバイトで、勤務時間や勤務地に希望があるときは記入しておきます。

【関連記事】

本人希望欄は何を書く?実は正直に書くと選考で落ちるワナ

(下に続く)

履歴書でやってはいけないこと

書類選考では、あなたがどんなに素晴らしい人物だとしても、応募書類のみで判断するしかありません。

そこで、履歴書でやってはいけないこと、書いていけないことをまとめておきましたので、参考にしてください。

履歴書の使い回し

履歴書は「その企業に合ったもの」を作成することが重要です。
志望動機や自己PRは、応募企業に合わせた内容を書くことが基本なので、日付だけを変えて同じものをコピーすることはNGです。

特に、志望動機を他社で使ったものを使い回しする人がいますが、手を抜いた書類が採用されるほど甘くはありません。

誤字脱字

経歴や能力が素晴らしくても、たった1か所の誤字・脱字で不採用となることがあります。

誤字・脱字があるのは、書類を読み返していないからだと判断され、仮に採用しても仕事上の重要書類で誤字・脱字をする人物と思われるからです。

【関連記事】

書類選考に落ちる人の特徴!うっかりミスに注意

履歴書を書き損じてしまった時の修正はあり?

志望動機が長すぎるか短すぎる

志望動機がぎっしりと書かれていても、採用担当者は読むのが嫌になってしまうか、要約する能力がないと判断されて、結局、不採用となるだけです。

読み手(採用担当者)のことを考えて履歴書を作成するのがコツです。

逆に、「貴社の社風に惹かれたため」などもNGで、「どの」社風に「どのように」惹かれたから「どうしたい」を書かないと、見た瞬間に不採用行きです。

なお、履歴書が作成できたら、次は職務経歴書も作成してみましょう!

【関連記事】

職務経歴書の書き方【サンプル見本付き】

まとめ

いかがでしたでしょうか。

履歴書は、簡潔で読みやすくまとめつつ、志望動機で自分をちゃんとアピールすることが合格への第一歩です。

この記事を参考に、自分だけの素晴らしい履歴書を作成してみてください。

【関連記事】

履歴書の正しい郵送方法は?封筒や添え状の書き方は?

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