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自転車通勤

これから転職するとして、給与と通勤時間以外の条件が一緒だった場合どちらを選びますか?

「通勤時間(片道)1時間30分、給与25万円」
「通勤時間(片道)30分、給与22万円」

この質問には、正解はありません。

価値観や家庭の事情、または年齢によっても変わってくると思います。



近距離手当とはなんだ?

近距離手当とは、あまり聞きなれない言葉ですが、勤務先から一定範囲(3Km以内など)の距離に住む人に対する手当といいます。

よくある通勤手当の考え方ですと、勤務先から遠くに住む人には通勤交通費が多く支給されて、徒歩圏内に住む人には無しかバス代程度しか支給されないことになります。

導入企業(例)

近距離手当の導入企業はまだ少ないですが、次の企業で導入されています。

株式会社ドワンゴ

近距離手当・・・半径5km圏内に居住する場合は月額30,000円を支給

グリー株式会社

近隣住宅補助・・・対象エリアに住む社員に対して、家賃の5割に当たる金額(上限月5万円)を補助
近隣引越補助・・・対象エリアに引っ越す場合に、20万円の引越手当を補助

クックパッド株式会社

自転車通勤制度・・・会社から15km圏内自転車通勤を行う社員へ、毎月1万円の手当を支給
住宅手当・・・会社から1.5km圏内に居住する社員は毎月3万円を上限に住宅補助
近距離奨励金・・・会社から1.5km圏内に初めて引越した場合、近距離奨励金として20万円が支給

近距離手当の狙い

では、近距離手当の狙いは何でしょうか?

福利厚生

企業も福利厚生を充実させて、優秀な人材を確保したいと考えております。
特に、最近は有効求人倍率も上がり、慢性的な人手不足となっているため、求人の応募者の住まいが近距離手当の支給対象に該当していれば、それだけで入社してもらえるかもしれません。

経費削減

これは効果が出るまでに時間がかかりますが、例えば、遠くに住む社員に定期代を3万円払うより、近くに住んでもらい近距離手当を2万円払った方が会社にとっては得になります。

逆に働く社員にとっても、定期代は手元に残らないが、近距離手当は実質給与が増えたのと同じになるため、勤務地の近くに引っ越そうと思わせることができます。

社員の生産性の向上

企業も、社員の能力を最大限に引き出すことで、競争力を上げたいと考えています。

ところが、1時間以上満員電車で揺られて出社する社員は、出社しただけで疲労がたまってします。
この疲労が毎日積み重なり、仕事のパフォーマンスが低下する恐れがあります。

企業の本音は、近くに住んでもらいたいわけですが、さすがに勤務地の近隣に住んでくださいと公に言えず、ここで登場したのが近距離手当というわけです。

近距離手当の社員側のメリット

それでは社員にとって、近距離手当はどんなメリットがあるでしょうか。

手取り給与が増える

近距離手当は、定期代とは異なり、自由に使えるお金となります。

もちろん、会社の近くに引っ越した場合は、住宅費(住宅ローンや家賃)が増えて、近距離手当が住宅費に消えてしまうこともありますが・・・。

余暇が増える

近距離手当のおかげで勤務地の近隣に引っ越すことができた場合、余暇の時間の使い方が変わります。
例えば、通勤時間が片道1時間短くなれば、1日2時間も余暇が増え、今までできなかったことにチャレンジすることができます。

今までは、週末に疲れがとれずにダラダラしていたが、通勤が楽になり疲労が減ることで、週末の使い方も充実することだって夢ではありません。

残業手当の基準単価が増える

実は、近距離手当には隠れたメリットがあります。

それは、近距離手当は、残業手当を計算する基準単価に含まれるのです。

例えば、通勤手当や住宅手当、家族手当などは、残業手当を計算する基準単価に含まれませんが、近距離手当は、通勤手当にも住宅手当にもならない(=残業手当を計算する基準単価に含めないといけない)のです。


残業手当を計算する基準単価の詳細は、以下関連記事をご覧ください。

関連記事:やたら手当が多い給与体系に注意

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