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退職勧奨

ここでは、退職勧奨を受けた場合の対処方法をご説明します。



退職勧奨(勧告)とは

退職勧奨(退職勧告と呼ぶ場合もある)とは、会社が辞めさせたい従業員に対して、退職を勧めることで、俗に「肩たたき」ともいいます。

退職勧奨は違法?

退職勧奨自体は違法とはいえません。
例えば、不採算事業を縮小や撤退する場合に、退職金を上乗せした条件を提示して退職勧奨をする場合には違法性はないでしょう。

ただし、退職勧奨は密室で行われるため、行き過ぎたり、強要になりやすいことも事実で、何度も繰り返し行われたり、長期間に継続して行われた場合など、本人の自由な意思が妨げられれば違法となります。(=退職強要)

また、拒否した場合に「懲戒解雇がありうる」などと、不利益ちらつかせて退職を迫った場合なども退職強要となります。

退職強要は損害賠償請求で対抗する

退職強要に対しては毅然とした対応を行い、損害賠償も辞さない姿勢が必要です。

退職勧奨が何度か行われるようになったら、ボイスレコーダーなどで録音して証拠を押さえて、弁護士に相談してください。
相談は、30分5,000円程度でできるので、一人で悩まないで相談した方が解決が早いでしょう。

弁護士が会社に電話1本入れるだけで、会社の対応がガラッと変わるんですから。

断ったらどうなる?

退職勧奨に対する対応方法

辞めたくない場合

退職勧奨の席では、「やめない」ことをはっきりと伝えます。
その後に、「これ以上退職勧奨を行うと、不法行為として損害賠償の対象になります」と警告をします。

ボイスレコーダーで録音すると共に、退職勧奨が行われた日時と面談時間、会社側の出席者、主なやりとりをメモします。
この退職勧奨のメモは、1回目の退職勧奨から思い出せる範囲で作成しておいてください。
違法行為と裁判で認めてもらうために、次の3つが重要となります

  1. 面談の頻度
  2. 1回あたりの面談時間
  3. 会話の内容

面談の頻度

面談の頻度の目安はありませんが、「3か月間に11回」、「4か月間に13回」(下関商業高校事件:昭和55年7月10日)で違法と認められた事件があります。

1回あたりの面談時間

面談時間は、1時間を超えるような長時間で行われると違法と認められやすくなります。

会話の内容

「解雇」「配置転換」などの不利益をちらつかせて退職を迫ることは違法となります。
「退職届を出さなかったら解雇する」(昭和電線電纜事件:平成16年5月28日)で違法と認められた事件があります。

辞めてもいい場合

退職勧奨を拒否して会社に残ったとしても、会社側の「勧奨を断った人物」とレッテルが貼られている以上、今後の配置転換や昇給、昇進などで不利になることが予想されます。

それならば、良い条件を引き出して退職した方がよいとお考えなら、会社に対して応じた場合の条件を確認しましょう。
この時の会社からの回答は、文書でもらうようにしてください。

退職勧奨をされた以上、会社とは法廷で戦うことを前提として、すべて証拠に残すことが肝心です。
口頭のやりとりは、言った言わないの水掛け論で終わってしまいます。

会社都合?自己都合?

失業保険

退職勧奨での退職の場合は、失業保険では特定受給資格者(会社都合)として、待機期間なしで失業保険を受給できます。

「(11) 事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した者」(出典:ハローワークインターネットサービス「特定受給資格者の範囲」)

自己都合にされてもハローワークで修正できる

もし会社側が自己都合退職扱いとして離職票を発行しても、ハローワークで会社都合に変更できますので心配は不要です。

この場合は、退職勧奨があったことを証明する必要がありますので、「退職勧奨同意書」や退職勧奨が行われた日時、内容をメモをたものを用意しておいてください。

退職届必要?

退職勧奨でも退職届が必要ですが、文面には注意が必要です。

退職願と退職届の違い

退職願は、会社に対して退職を願い出ることで、会社の承諾によって退職が成立します。
退職届は、会社に退職を通告することで、会社が受理した時点で退職が成立します。

文面サンプル

一般的な退職願や退職届の退職理由は「一身上の都合により」と書きますが、退職勧奨の場合は「退職勧奨に伴い」と書いてください。
会社から「一身上の都合により」で出してくれと言われても、退職勧奨で退職するので「一身上の都合により」では、おかしいとはっきり言ってください。

退職届ダウンロード(Wordファイルがダウンロードされます。)

有給は消化できる

退職勧奨の場合でも残ってる有給は消化できますので、条件を交渉する際に「30日の有給残が残っていますが、この扱いはどうなりますか?」などと聞いてみてください。
有給消化か余った有給休暇分の退職金上乗せなどの対応が行われることになると思われます。

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