(2020-7-6更新)

経理に配属されたが、仕事が面白くないと思っていませんか?

仕事が単調でつまらない

上司が細かすぎる

このような理由で、転職を考えている人はいませんか?

確かに未経験者が経理に配属されると、簡単な伝票処理や補助作業ばかりをさせられ、さらに、経理はお金を扱う部門なので、伝票の一字一句まで細かくチェックしなければならず嫌になってしまいますね。

でも実は、経理の仕事はつぶしの利くすごい仕事です。

今回は、経理の仕事で経験を積むことが、どれだけ転職やステップアップに有利かを解説します。

経理の業務内容

経理の仕事には、大きく分けて会計、経理、財務の3つに分類されます。

中小企業では、一つの部門がすべてを行ったり、経理と会計を区別していなかったり、組織形態は会社により様々です。

会計とは

会計とは、企業が行う経済活動を記録・分類して、会計情報として会社の内部および外部へ報告すること。
会社の利害関係者へ決算書を報告する「財務会計」と、会社内部へ会計情報の報告をする「管理会計」に分かれます。

経理とは

経理とは、お金の流れを管理し、貸借対照表、損益計算書などの決算書を作成することいい、各種伝票の起票、請求や支払い、帳簿への記帳、決算書の作成などが業務で、会計の「財務会計」を担っています。

財務とは

財務とは、事業活動に必要な資金の調達と管理をすることで、資金調達と予算管理、資金の運用(投資など)を行います。

経理の仕事がつぶしの利く理由

経理の仕事は、お金を扱ったり会社のお金の流れを把握したりできるので、会社から信用された人物でないと任せられる仕事ではありません。

つまり、長年経理の仕事を担当した人物は、その会社では「信用できる人物」と判断されていた訳で、面接では「あの会社で経理していたなら大丈夫だね」という評価が付くのです。

また仕事内容も、会社が変わっても根本の考え方は一緒なので、経験が活かしやすい特徴があるが、欠員補充時には即戦力が欲しいために、未経験者を敬遠されがちなのも、経験者が有利になる理由です。

2~3年の経験で評価されるものではない

では、いくら経理の仕事はつぶしが利くと言っても、新卒で経理に配属されたら一生仕事に困らないかというと、そこまで甘くはありません。

未経験の場合、1年目見習い、2~3年目補助、4~5年目ひとりで出来るようになるので、最初は単調でつまらないと思うでしょうが、仕事が分かってくるまでは、「つまらない」仕事を頑張るしかないです。

「石の上にも三年」といいますが、経理の場合は、5年は経験を積まないと一人前と評価されることはないでしょう。

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経理からステップアップの道

経理を担当して一人前になったら、将来は様々なステップアップの道が待っています。

  1. 主計へのステップアップ
  2. 経営企画へのステップアップ
  3. 公認会計士や税理士として独立
  4. 異業種や他職種への転職

企業は利益を追求する法人ですから、お金の流れが分かっている経理出身者は、自社・他社問わず多くの選択肢があるのが魅力です。

1.主計へのステップアップ

財務諸表

主計とは、経理の仕事をとりまとめ決算書の作成や税務などの役割をする立場で、経理部門のトップを目指すことができます。
主計は転職市場でとても価値が高いため、まずはここを目指しておけば、将来困りません。

主計を目指すなら、日商簿記検定3級→2級→1級と、実務経験と同時に資格も取得することが求められます。

ただし、3級はあえて取るものではないので、配属されたばかりで経理の経験が浅い人を除けは、2級から勉強すればいいでしょう。

また、日商簿記検定1級を取得後に、公認会計士や税理士にキャリアチェンジする選択肢もあります。

(下に続く)

2.経営企画へのステップアップ

経営企画

経営企画は、企業の中長期の経営戦略を立案したり、経営をサポートしたり、トップと近いところで仕事をできることが魅力です。

主な業務内容は、

  • 売上や競合他社などのデータを分析し、経営戦略を立てる
  • 経営会議を主催し、経営戦略や計画などの提案を行う
  • トップの経営方針に基づき、経営戦略の実施や監視を行う

など、仕事は大変ですがその分やりがいも大きく、自分の経営戦略が認められた時の満足感は何にも代えられないものです。

3.公認会計士や税理士として独立

公認会計士か税理士の資格を取得して、独立するか会計事務所、税理士事務所への転職を目指すことができます。

資格は、会社で経理の仕事をしながら取るか、会計事務所、税理士事務所で働きながら取るかのどちらかとなりますが、どちらの資格も並大抵のことでは取得できないので、5~10年の長期間の勉強をする覚悟が必要です。

管理人の個人的な考えですが、「日商簿記1級」に合格して、税理士試験の「簿記論」、または、「財務諸表論」に合格するまでは、会社の経理部門にいるべきと考えています。

簿記論や財務諸表論をスムーズに合格できなければ、その後の税理士試験や公認会計士試験につまずくことが目に見えているからです。

4.異業種や他職種への転職

会社のお金の流れを知っている経理経験者は、別の職種でも活かすことができます。

例えば営業の場合、モノの原価の知識が活かせ、顧客の財務諸表が読み取ることができるので武器となります。

また、銀行、証券、保険などのお金を扱う金融業への転職も、経理経験者は知識も活かせる上に優遇もされやすくなります。

(下に続く)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

企業は利益を求める法人ですので、会社のお金の流れ、財務諸表などが分かる経理経験者はどこに行っても「引っ張りだこ」な存在です。

もちろん、数年程度の経験では評価されるものではありませんので、一人前になるまでは、将来活躍するための修行と考えて頑張ることが大切です。

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