(2018-9-3更新)

保育士は、子どものお世話をするだけでなく、発育の手助けをしつつ、将来の人格形成にも影響を与えるほど重要な仕事ですが、肉体的にキツイ仕事なのも事実です。

今回は、保育士の仕事内容と働く場所、保育士のステップアップについて紹介します。

保育士とは

保育所など児童福祉施設で、子どもの身の回りの世話やしつけなどの保育を行う、「保育士」資格保有者のことをいう。

保育士の仕事内容

保育士

保育士は、子どものひとりひとりの成長に合わせて、次のような成長の手助けを行います。

  • 子どもの身の回りの世話
  • 食事やトイレなどのしつけ
  • 着替え、食べる、寝るなどの生活習慣を身につけさせる
  • 歌や遊び、工作などを通じて、子どもに楽しむ、考えることを教える
  • 子どもの健康管理
  • イベントや行事の計画と準備、片付け
  • 保育日誌や連絡ノートの記入
  • 保護者とのコミュニケーションやアドバイス
  • 保育園などの施設の管理

保育士の職場

保育士の職場というと、保育園を思い浮かべますが、保育園以外にも様々な場所で活躍しています。

保育所(保育園)

保育を必要とする乳幼児(0~5歳)を預り、親に代わって保育する施設で、認可保育所、認可外保育施設、または無認可保育所があり、保育所利用児童者数は毎年増え続けて、255万人(平成29年4月現在)と、5年前に比べて37万人増加しています。
※出典:厚生労働省『保育所等関連状況取りまとめ(平成29年4月1日)及び「待機児童解消加速化プラン」集計結果を公表

認定こども園

幼稚園と保育所の双方の機能を備えていて、子どもの教育と保育をセットに行うことができ、都道府県知事から認定された施設で、全国に5,000か所(平成29年4月現在)と、5年前に比べて4,100か所増加しています。
※出典:厚生労働省:「認定こども園に関する状況について(平成29年4月1日現在)

児童福祉施設

児童の遊ぶ場を提供する施設(児童館)や、保護者のいない児童を預かる施設(児童養護施設)などで児童の世話をします。

企業内保育所(託児所)

企業内の施設内か近隣の場所に、企業が従業員向けに保育所を設置することが増えています。

企業側は、福利厚生の一環として、また優秀な人材を確保するために導入していますが、働く側にとっても、保育園に入れたくても入れない待機児童の問題にも悩まず、また自社が経営しているので安心して預けることができるメリットがあります。

施設内託児所

デパートやショッピングモールなどに託児所を設置して、そこで働く人や買い物客の子どもを預かるところが増えてきました。

また、マンション内に保育園を併設している所もあります。

保育士の資格

国家資格として保育士

児童福祉法(第18条の4)では、保育士を次のように定義しています。

保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。

保育士の資格取得は、次の2つの方法があります。

保育士養成施設(専門学校)を卒業する

保育士養成施設(2年~3年)を卒業することで保育士の資格が取得できます。

学校によっては、幼稚園教諭二種免許も一緒に取得できるところもあるので、幼稚園や認定こども園でも働きたい場合は、幼稚園教諭免許も一緒に取得できる学校を選びましょう。

保育士試験に合格する

★受験資格

最終卒業学校 受験資格 実務経験
大学 有り
短大 有り
専修学校 有り※学校教育法に基づいた専修学校の場合
高校 保育科を平成8年3月31までに卒業
保育科以外を平成3年3月31までに卒業その後に卒業した場合は、実務経験が必要
2年以上2,880時間以上の実務経験
中学 実務経験が必要 5年以上7,200時間以上の実務経験

★試験日
年2回
前期:4月(筆記試験)、7月(実技試験)
後期:10月(筆記試験)、12月(実技試験)

★試験科目
筆記試験は8科目あるが、科目別合格制度があるので、1度合格した科目はその後2年間試験免除になる。




保育士からのステップアップ

保育園の園長を目指す

保育園の園長となって、自分の利用の保育園を運営することができます。

園長になると、保育園の経営、資金管理や保育士の採用・管理、安全管理、行政や地域などへの外部活動など、様々なやりがいのある仕事を行うことができます。

公立の保育園の園長

公立の保育園の園長になるためには、まず勤務地の地方公務員で保育士として採用される必要があります。

その後、リーダー、主任などで10~15年程度の経験を経て、園長ポジションを目指すことになります。

私立の保育園の園長

私立の保育園の園長になるためには、特に保育士以外の資格は必要でなく、勤務先の保育園で経験を積みながら周りからの信頼を得て、園長ポジションを目指します。

幼稚園教諭を目指す

保育士と幼稚園教諭の両方の資格を持つことで、自分の視野や働く場所が増え、収入増を目指すことができます。

また、認定こども園などの幼保一体の園では、保育士と幼稚園教諭の両方の資格が必要ですので、保育士として働きながら、幼稚園教諭の資格を目指すことをお勧めします。

幼稚園教諭二種免許

保育士として3年以上かつ4,320時間以上の実務経験があり、「幼稚園教員資格認定試験」に合格後、都道府県教育委員会に申請すると、幼稚園教諭の二種免許状が取得できます。

なお、平成32年3月31日までは、認定こども園法改正に伴う「幼稚園教諭免許状授与の所要資格の特例」で、保育士として3年以上かつ4,320時間以上の勤務経験があり、大学で指定された8単位を履修し、都道府県教育委員会に申請すると、幼稚園教諭の二種免許状が取得できます。

幼稚園教諭一種免許

幼稚園教諭二種免許を取得後、幼稚園やこども園の教員として5年以上勤務をし、大学などで所定の単位を取得すると、一種免許が取得できます。

所定の単位は、在職年数に応じて次の通り定められています。

在職年数 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年以上
最低修得単位数 45単位 40単位 35単位 30単位 25単位 20単位 15単位 10単位

幼稚園教諭一種と二種の違い

幼稚園で働く上で差はありませんが、上位資格(一種)の方が多少は基本給が高い傾向があります。

また、将来経営する立場(幼稚園の園長)になるためには、一種免許が必要になります。

保育士の給料

【 平均年齢 】35.8歳
【 勤続年数 】7.7年
【 平均月収 】222.9千円
【 平均年収 】3,337.3千円
※出典:厚生労働省:「平成29年賃金構造基本統計調査