(2020-7-17更新)

部下や後輩が配属されたので、早く仕事を覚えて活躍して欲しいと熱心に教えたのに、なかなか覚えてくれないことありませんか?

覚えようとしないのか、教え方が悪いのか?

もしかしたら、相手が理解する前に次から次へと教えてしまい、相手の頭がパニックになっているのかもしれません。

実は、教え方をちょっと工夫するだけで、ビックリするくらい覚えてもらえることができるのです。

今回は、分かりやすいと言われる教え方・話し方のコツを解説します。

教え方の5つのコツ

新人に対して、時間がない、忙しいからといって、駆け足で一気に教えてしまい、「分からなかったら聞きに来て」なんてこと言っていませんか?

これでは、教わる方はチンプンカンプンで分からないままで、本人も、「何が分からないのかが分からない」ので、聞くに聞けなくなります。

こんな事態を避けるために、最初に教える時には、時間をかけてでもしっかりと教えた方が、早く覚えて活躍できるようになるので、結果として職場全体のパフォーマンスが向上するのです。

急がば回れです

では、「教え方のコツ」を説明します。

教え方のコツ

1.目的を説明する

仕事を教える時は、前置きなしにいきなり本題に入っても、教わる側に、こちらの意図が上手く伝わりません。

何のために行うのかを説明しないまま仕事をさせても、そこからの成長・成果は見込めませんし、これから教える仕事の重要度を伝えておかないと、大事な仕事を軽く扱ってしまうかもしれません。

例えば、売上を集計する仕事を教える時に、「売れ筋を分析するために必要」と目的を説明しておけば、「売上の伸び率が分かるように改善しよう」と改善の提案があるかもしれませんが、目的や背景などの説明がないまま作業させていれば、いつまでたっても機械的な作業しかしませんから。

重要度の説明でミス軽減してやる気UP

「この資料は、営業会議で使うものだから、数字のミスはしないでね!

仕事の重要性を教えておけば、どこに注意しなければいけないかが分かり、「重要な仕事を任された」とモチベーションをアップさせる事もできます。

2.完成形を見せる

実際に教える前に、仕事の「完成形」を見せておくと、何をするのかイメージできるので、説明が頭の中に入り易くなります。

特に、日本人は漫画が影響しているのか、イラストや写真などを使うことで、見違えるほど理解しやすくなるようです。

3.手順・やり方を教える

手順に沿って順番に教える

具体的な手順・やり方を、実際に行う順番で説明することが肝心で、ついでだからといって順番を前後させてしまうと、間違えて覚えてしまいます。

応用編を最初は教えない

この処理をしている待ち時間に、これをしておくと早いよ

などの応用編は、最初の段階で教えると、混乱してしまうので教えないようにしましょう。

応用編は、基本が身に付くまで教えるのを待ちましょう。

重要なポイントなどメリハリをつけて教える

どこが重要か、どこに注意が必要かなどメリハリをもった教え方で、間違えた覚え方をしなくなります。

4.実演してみる

説明が終わったら、復習を兼ねて、手順に沿って最初から実演します。

この時、説明しながら実演してあげる事で、理解不足や聞き漏らしなどを再確認できます。

5.やらせてみる

次は、本人にやらせてみます。

この時、一切口を出さないようにして、本人が記憶やメモなのを頼りにどこまでできるか確認します。

つまずいたり、悩んだりしたところが理解不足の場所なので、終わった後にその部分をもう一度教えます。

やらせた感想を聞く

「どうだった?どこが分からなかった?」

実際には、後ろで見ていたからどこが分からなかったか把握していますが、できなかった理由を聞いてみると、意外な所で悩む事があるので、次回教える時の参考になります。

(下に続く)

話し方の3つのコツ

ここまで、教え方のコツを掴みましたが、実は話し方にもコツがあり、コツを掴めば、ぐっと聞きやすく分かりやすくなります。

話し方のコツ

ゆっくり話す

話し手は、内容を理解しているので、話しているうちにどんどんスピードアップしてしまうことがありますが、聞き手は、知らない事を理解しながら聞くので、早いと追いつけなくなります。

話すスピードは、「ゆっくり過ぎるかな?」を感じるくらいが丁度よく、重要な箇所は、さらにゆっくり話した方が良いです。

また、1文章を話したら、ひと呼吸入れてあげると、理解できないまま置いて行かれることが無くなります。

結論から話す

「ここは、〇〇してね。それは○○だからね!」

文章の冒頭は頭に残りやすいので、結論を短く言ってから説明を加えれば、「しなければいけないこと」が明確になるからです。

教える時に限らず、ビジネスの場では、結論から言う癖を付けておいた方が、自分の意見を理解されやすくなります。

具体的に話す

例えば、「だいたいこのくらい」と言っても、教わる方は感覚がつかめないので、「5個くらい」と数字を入れてあげた方が理解できます。

例えや体験談などを入れる

また、過去の経験などを交えるとイメージが湧き、理解されやすくなります。

「これは、過去にミスがあったから、ミス防止としてやっているんだよ。」

(下に続く)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

教えることの難しさはお分かりいただけたでしょうか?

どんなに忙しくても、相手の身になって丁寧に教えたり、どうやったら理解してもらえるかを考えながら教えたりするだけで、相手の理解度が全く異なります。

教わる側の気持ちになって話す

過去に、上司や先輩から教わった時のことを思い出してみれば、どんな風に教えてもらった方が良いか分かると思います。

「仕事は見て覚えるものだ!」

などと考えずに、丁寧に教えてあげることで、将来自分にもプラスになってかえってきます。

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教えることで自分も成長する

教えることは思っていた以上に難しく、人に教えることで自分の理解が深まり、教えることで視野が広まる事だって珍しくありません。

また、教えるためには、目的や気を付けるポイントなど、幅広い知識やノウハウが求められるものです。

「教える立場になったら、自分が理解不足だと分かった」

この記事で解説した上手な教え方をマスターして、あの人に教えてもらいたいって言われるようになりましょう。

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