(2022-10-6更新)

履歴書に本人希望欄がありますが、皆さんはどんな希望を書いていますか?

「希望の勤務先を書いている」

「希望年収を書いているが、記入して良いのか不安」

書類選考で不合格が多い人は、もしかしたら、本人希望欄に書いてしまった「希望内容」が原因かもしれません。

なぜなら、履歴書の本人希望欄は待遇を書く場所ではないからで、「別の」使い道があるのです。

今回は、履歴書の本人希望欄の隠された意味と、正しい記入内容を解説します。

本人希望欄とは

履歴書の本人希望欄

応募先に対して求人者の希望を書く場所ですが、額面通りに受け止めて、本人の希望を書いてしまう人がいますが、実は希望を書いてはいけないのです。

履歴書のフォーマットは、JIS規格に基づいて共通のものである

履歴書は、文具メーカーがJIS規格に基づいて作っているものであり、アルバイト、パートタイム、契約社員、正社員と、どの応募でも使えるようにしているもので、本来、終身雇用が前提の正社員には必要ない項目です。

例えば、アルバイトやパートタイムのように、働き方に制約がある人が、勤務地や勤務時間、シフトなどの希望を書く場所であり、正社員は会社の命令(辞令)に従わざるを得ないので、希望をする意味がない訳です。

希望は最終面接か内定後に交渉

では、正社員の本人希望はいつ行えばいいかと言うと、最終面接や内定後の条件交渉(オファー面談)で行えば良く、企業との「初対面の場」である書類選考の場でするものではありません。

企業の人事の視点で見れば、履歴書に色々希望を書いてくる人は、

  • 面倒な人
  • わがままな人

と思われて、書類選考で落とされてしまいます。

本人希望欄に書く内容は?

本人希望欄

希望職種

企業では、複数の職種を同時に募集していることが多いので、どの職種に応募したか分かるようにしておくと親切で、企業の印象も良くなります。

希望職種:営業職

この時に注意することは、求人票の職種と同じ名称の職種を書くことです。

例えば、求人票は「営業企画」と書いてあるのに、「企画」などと違う名称で書くことは、企業に対して失礼に当たります。

連絡可能時間帯

企業の採用担当者は、応募者に対して、面接の日程などの連絡を取りたい時に、いつ電話をしていいか悩むものです。

連絡可能時間帯:平日13~18時

あらかじめ履歴書に連絡可能時間帯を書いておけば、採用担当者はこの時間帯に連絡すればいいので助かります。

ただし、採用担当者にも労働時間があるので、「平日18~20時、土日10~17時」などと夜の時間帯や土日のみを書くことは控えましょう。

入社可能日

入社可能日については、応募の時点ではなかなか予想付かないですが、様々な事情でこの日以降に入社できるという場合に、書いておくこともいいかもしれません。

ただし、在職中に転職活動している場合は、入社可能日は応募の時点では分からず、内定日の2か月後などになるので、その場合は敢えて記載することはありません。

個別事情

本人にはどうすることもできない個別事情も記載しておくと良いです。

例えば、「足が不自由で松葉杖を使用している」、「車椅子を使用している」などは、面接時や入社後の対応などがあるので、記載しておくべきです。

(下に続く)

本人希望欄に書いてはいけないこと

逆に本人希望欄に書いていけない、または、書くことでマイナスとなる内容もありますので、間違えても書かないように気を付けましょう。

本人希望欄に書いてはいけないこと

希望勤務地

正社員の場合、総合職採用なら全国に転勤の可能性があり、地域限定社員なら、元々「地域限定」なので希望勤務地を書く意味がありません。

基本、企業には人事政策があるので、個々の社員のわがままを聞いていたら成り立たない、ということを理解しておきましょう。

希望年収

JIS規格の履歴書には、「特に、給料・職種・勤務時間・勤務地・その他について希望があれば記入」と書いてあるので、給与などの待遇面を書きたくなってしまいます。

ところが、給与は、職種や経験・スキル、年齢などを基に、企業内の同程度の社員と同水準になるように決定されることが多く、あえて履歴書で金額を主張するより、まずは採用されることを優先させるべきです。

さらに、希望年収は、こちらから言わなくても最終面接までに聞かれる内容なので、履歴書で敢えて主張するものではありません。

勤務可能時間や残業時間など

「子供を迎えに行くため、残業は19時まで」

勤務可能時間や残業可能時間を書く人が時々いますが、書類選考で落とされるだけなので辞めておきましょう。

元々残業がある職種であれば門前払いですが、求人票で残業少な目などと記載してあれば、面接でどのくらいの残業かを確認すればよいので、履歴書に書く必要がないと言えます。

本音の希望条件がある場合の対策

履歴書の本人希望欄について解説しましたが、理屈では分かったが、どうしても譲れない条件があるという人もいると思います。

そんな場合は、転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか?

転職エージェントのキャリアコンサルタントは、企業の人事と直接会話をして、求める人物像や条件などを確認しているので、こちらの希望を全部伝えておくと、その条件に満たした求人を紹介してくれるので安心です。

管理人お勧めの転職エージェントを紹介しますので、よろしかったら活用してみてください。


内定後の条件交渉方法

内定通知書に書いてある条件が希望条件に満たなかった場合は、条件面談(オファー面談)をすることができます。

条件面談により条件がアップしたので、気持ちよく入社できたという話もよく聞きますので、どうしても譲れない条件がある場合は条件面談に挑みましょう。

【関連記事】

内定後の条件交渉なら失敗しない3つのポイント

まとめ

いかがでしたでしょうか。

履歴書に「本人希望欄」とあるので、つい希望を書いてしまいそうになりますが、あれこれ書いて「わがままな人」と思われ、書類選考で落とされてしまいます。

  • パートタイム、アルバイト:勤務時間、曜日などの希望事項
  • 正社員:希望職種、連絡可能時間帯、入社可能日、(場合により)個別事情

パートやアルバイトの場合、シフトに入れる日時を記載することで採用者が問題ないか確認することができますが、正社員の場合、希望は書かないように気を付けましょう。

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