(2020-6-21更新)

似ていて間違いやすい「業界」と「業種」という言葉。

日常会話で使う分には、逆に使ってもニュアンスで伝わりますが、採用の面接の場で間違えたら、「勉強不足」と思われて評価が下がることもあり得ます。

例えば、面接官から「なぜこの業界を希望したのですか?」と質問された時に、

小さい頃から製造業に憧れていました

このように「業界」について聞かれてるのに「業種」のことを回答してしまっては、面接官を困らせてしまいます。

今回は、業界と業種の違いと、正しい使い方について解説します。

「業界」と「業種」の違い

業界と業種違い

就職先を探す場合、多くの就活生は「この会社」と「あの会社」と会社名から探すのではないでしょうか?
この場合は、知っている会社や聞いたことがある会社が応募候補になって、選択肢が広がらなくなってしまいます。

このため、業界や業種を理解しておけば、

私は旅行業界で働きたいので、旅行業界はどんな会社があるのだろうか?

または、

自分の能力が活かせるのは製造業なので、製造業で電気か電子関連の会社を探す

といった探し方が可能になり、会社名から探す場合に比べ、漏れがなく会社を選定することができるでしょう。

業界とは

どんな製品や商材、サービスを扱っているかという事業内容による分類で、「銀行」や「証券」、「広告」、「自動車」、「小売(販売)」、「旅行」など、お客様からお金をいただく製品や商品、サービスは何かという視点で分類されます。

ただし、業界の分類については、明確な基準がないので、管理人が就活生に人気がある業界を抜粋して紹介します。

業界一覧

業界一覧表

(下に続く)

業種とは

これに対して業種とは、事業や営業の種類による分類で、「作る」や「運ぶ」、「売る」、「運用する」など、産業を細分化したものをいいます。

具体的には、以下の例を見るとイメージしやすいと思います。

  • 「作る」:建設業、製造業
  • 「運ぶ」:運輸業,郵便業
  • 「売る」:卸売業,小売業
  • 「運用する」:金融業,保険業

業種一覧

業種は、総務省が分類表を公表していて、これによると次の表の通りです。

業種一覧表

出典:総務省「日本標準産業分類」

使い方は?

どの企業も1つ以上の業界と業種に分類されますので、以下の表にようになります。

企業 業界 業種
銀行 銀行 金融業
損保 保険 保険業
自動車メーカー 自動車 製造業
家電メーカー 家電 製造業
自動車販売 小売 小売
旅行代理店 旅行 生活関連サービス業

例えば、メーカーなら自動車でも家電でも「製造業」として分類され、業界が「自動車」と「家電」に分かれます。

ただし、同じ自動車を扱っていても、自動車販売(ディーラー)なら「小売業」で業界も「小売」になるので、ややこしいですが「売って」お金を頂くので小売りに分類されます。

(下に続く)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

業界、業種を理解していれば、面接で次のような質問がされても動じることがありません。

(面接官):なぜ、自動車と家電の企業を受けているのですか?

「私の専門が電気回路なので、回路の設計で共通するところがあるからです。また、モノづくりに携わりたいと考えておりますので、製造業の企業から自動車業界と家電業界を志望しました。」

 

なお、面接では意味の似た言葉を混同して使うと、面接官が不安になってしまうので、次の言葉もチェエクしてみてはいかがでしょうか。

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